
100年続く鍛冶屋の技術で宇宙産業へ参入 高い技術をオープンにしてつながることが飛躍の条件
風と緑の認定こども園
保育教諭(3年目) / 5歳児担任
浅野 莉有 / Riu Asano
風と緑の認定こども園で保育教諭を務める浅野莉有。入職3年目で、昨年は5歳児クラスを担当。「年長になると何でも自分でできる」と言う浅野。先日は、所用で保育室を離れていた間に、給食の配膳も「いただきます」も自分たちで済ませていた。「すごいね」と褒めると、「もう何でもできるから、先生が子どもになっていいよ」と言われたという。同園の「自分で考え、行動できる子どもを育てる」という保育方針は、着実に実を結んでいるといえそうだ。
年長児はいろいろなことができるようになり、言葉もより発達する。特に年少・年中との差が表れるのは「社会性」。それまでは「自分と相手」という1対1の関係だったが、仲良しの友だちが他の子とケンカを始めたりすると、仲良しの子の味方に付き、「2対1」「3対1」の構図が生まれる。さらには「2対2」「3対3」など、グループ同士の対立へと発展していく。そんな場面でも、浅野は仲裁に入らず、距離を置いて見守る。
「手が出ない限りは止めず、遠くから耳をすましています。最初は言いたいことをワーッと言い合っていますが、やがて歩み寄って『ごめんね』と謝ったり、『とりあえず給食食べて、続きは後で』とクールダウンしたり。子どもたちには子どもたちなりの解決法があるんですよね。自分たちでそこにたどり着くことが学びになるから、私は口出ししません。もともと頑固な子が『ごめん』と言えるようになった、納得いかない様子だけど譲歩してあげた……そんな心の成長を見られたときはうれしく思いますね」
しかし、中には協調が難しい子どももいる。ある子は嫌なことがあると物に当たるクセがあった。ペンケースをひっくり返すこともあれば、ハサミを投げたことも。そんなときも、浅野は「やめて」と言わない。他の子への影響を考えると「やめて」と言いたくなるがそれを言うことは、その子を「否定」することになってしまう。
そこで、「ダメ」とは言わず、自分の気持ちを伝えるようにしている。「それをしちゃうと、先生うれしくないな」「お友だちも悲しむよ」。そして「嫌なことがあったの?」とたずね、話してくれたら、「そっか、それは嫌だったね」と、そこで終わる。そうすれば子どもは「受け入れられた」「理解された」と、安心してその場所を過ごすことができる。そうして、信頼関係が築ければ、そんな行動もなくなっていくのだという。
「私の視点で善悪の判断はせず、子どもの良いところをたくさん褒めるようにしています。当園は、子ども一人ひとりが『主役』という考え方。子どもが主役でいられるためには、『認めてもらえた』『褒めてもらえた』という気持ちを持てることが大切です。だから子ども一人ひとりをよく見て、褒めて、いいところをどんどん伸ばしてあげたいですね」
ときには子どもへの接し方で迷うこともある。「この子にはこうしたほうがいいかな」と考えても、自信が持てないことも。そんなとき支えになったのが、園が設けている「メンター制度」。経験が浅い教諭が先輩教諭を「メンター(指導者・助言者)」として、何でも相談ができる制度だ。浅野には入職3年目、2人の子どもを持つ30代の先輩教諭がメンターとして付いてくれた。キャリアを積んだ保育者かつ母親でもあるメンターから、多様な視点でのアドバイスを受けることができ、保育現場で活かせたという。
「この仕事を始めて、変化に気付くのが早くなったな、と思います。学生時代の私は、友だちが髪を切っても全然気付かなかったんですが(笑)、今では子どものちょっとした変化にも気付けるようになりました。これからも子どもを観察し、さまざまな視点でとらえることで、成長をサポートしていきたいと思います」
インタビュー・編集/青木 典子、西野 愛菜 撮影/新見 和美/p>
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