
真面目におもしろいことをしよう!企業のビジネスが輝くような“世界観(ストーリー)”を世に展開し、顧客とのコミュニケーションを力強く後押しする
建設業・飲食業での自らの経営経験を活かし、中小企業の資金調達、経営改善を支援
ピーエムジー株式会社
第一営業部 一課 課長代理
安澤 力也 / Rikiya Anzawa
「自分が建設業に従事していた頃、このサービスを知っていればよかったのに――『ファクタリング』に出合った時、そう思いました」
安澤力也はピーエムジー株式会社(以下、PMG)で「ファクタリング」サービスの営業を務めている。ファクタリングとは、中小企業の短期的な資金不足の問題を解決するサービスだ。PMGが顧客から売掛債権を買い取り、最短で入金する。欧米では資金調達方法の定番であるファクタリングだが、日本でも近年、民法改正により正しく導入できるようになった。中小企業の経営を安定化する手段として、政府も推奨している。
安澤は2021年にPMGに入社する以前に、建設業界で長く経験を積んだ。
埼玉県の郊外で生まれ育ち、中学卒業後、家庭の事情により進学を断念。建設会社に就職した。子どもの頃からモノ作りが好きだった。住宅やマンション建設にあたり、多様な人と力を合わせて作り上げていくことに喜びを感じた。経験を積んだ後、個人事業主として独立。計7年間、建設業に従事したが、その後、飲食業に転職する。
「施主さんから『ありがとう』と言われるのがすごくうれしくて。もっと近い距離で人と関わる仕事をしてみたいと思ったんです」
知人が経営する飲食店で接客・店舗運営の経験を積んだ後、独立して自分の店をオープン。しかし経営環境は厳しく、コロナ禍の予兆が出てきた頃、閉店を決意。4年ぶりに建設業に戻り、3人の従業員を雇用して再スタートを切った。ところが腰を痛めてしまい、1年半で廃業を余儀なくされる。
意欲を失っていたところへ、地元の友人でありPMGの社長である佐藤から「うちへ来ないか」と声をかけられた。仲間を大切にし、果敢に新しいチャレンジをする佐藤には以前から信頼感を覚えており、厚意を受け取ることにした。
この時初めて「ファクタリング」を知った安澤は、「建設業を営んでいた時、このサービスを使いたかった」と思ったという。
「足場屋をしていたんですが、材料の運搬でトラックに負担がかかり、故障が多い。売上が少ない月に故障が重なると、自分の給与を減らして支払いに回すなどして、つらい思いをしました。こんなサービスが僕らのような個人事業主まで行き届いていれば、厳しい時期をもっと楽に乗り越えられたのでは、と思いましたね。役に立つサービス、喜ばれるサービスだと確信しました」
PMGに入社した時点で30歳。まったく経験がない業種への挑戦に「気合いを入れなければ」と感じた。PMGでは、地元の遊び仲間がすでに何人か働いていた。「甘えが出てしまうのでは。中途半端に逃げ出せないような環境に身を置かなくては」と考えた安澤は、知人がまったくいない大阪支店への配属を希望した。
安澤が担当する顧客は、建設業を中心に、運送業、製造業、イベント会社など。「コロナ禍で工期が延び、予定していた入金がない」「銀行の融資が下りない」といった危機に対応するほか、「事業拡大のため資金不足を補いたい」といったチャレンジへの支援をしている。
突然、資金調達が必要になった顧客には「スピード対応」にこだわる。朝に依頼を受け、午前中に必要書類を揃えられれば、当日午後2時の着金も可能にしている。
また、すぐにはサービスを必要としていない企業にもアポイントを取って訪問し、サービスの案内のほか、さまざまな情報提供を行う。
安澤にとって金融サービスの営業職は初めての経験だが、建設業・飲食業での経験が活かされているようだ。
「建設業のお客様の悩みを理解できるんです。かつて自分が抱えていた悩みと同じだから。それに、建設業の場合は手続きに必要な書類が多い。審査にあたってどんな資料や情報提供が必要になるかをすぐに判断できるので、入金までスピーディーに進めることができます」
飲食業時代には、来店客が楽しくお酒を飲める雰囲気作りを心がけて接客してきた。今は話題が「資金繰り」であるため、堅苦しい空気になることもある。そこで、緊張をほぐすため、趣味の話題を振るなどして、肩の力を抜いて話せる雰囲気を作るようにしている。
飲食店のお客様には経営者も多かった。お酒が入った時に吐き出される本音は、従業員を守りたい想いであったり、会社のかじ取りに対する悩みであったり――それらを受け止めてきた安澤は、今も経営者の想いに共感しながら話を聴いている。
「飲食業で接客をしていた頃よりも、『笑顔』でいることを心がけるようになりました。資金繰りに困っているお客様の多くは、切羽詰まって不安になっています。だから、『僕が来たからには安心してください』と伝えたくて、笑顔を多く見せるようにしています。お客様が『あぁ、大丈夫なんだな』と思えるように」
「この仕事を選んで良かった」と安澤が実感した案件がある。
ある食品会社がPMGにファクタリングの依頼を寄せた。銀行融資もビジネスローンも審査を通らず、ほかのファクタリング会社からも断られたという。
安澤は、社長に会社の特色や内情、今後の見通しなどを細かくヒアリングして審査部門にプレゼン。審査を通過させ、資金を提供することができた。その会社の経営が安定化した現在も、社長との交流は続いている。社長から「安澤君がいなかったら、うちは終わっていたと思うし、僕ももしかすると今この世にいなかったかもしれない」とまで言われ、この仕事のやりがいを実感したという。
安澤が顧客を訪問する際、「ファクタリングの案内」から入ることはない。その会社の課題を聴き、それを解決に導く情報を提供する。例えば、その会社の業態が活用できる補助金・助成金の情報など。毎日必ず目を通す日経新聞の記事の中から、その会社に関連するニュースをピックアップして伝えることもある。
PMGはファクタリングにとどまらず、「経営支援」のサービスを充実させている。例えば、ファクタリングを「卒業」し、長期融資へつなげるためのコンサルティングサービス、仕事の案件や下請け業者を紹介するマッチングサービスなど。2021年には新会社を設立し、「事業再生」にも乗り出した。そうしたPMGの組織力を活用することで、顧客の経営の根本的な課題解決を支援する。
「僕自身、前職では経営者として集客やマーケティングなどの課題に向き合ってきました。0→1、1→10にする仕事も手がけてきたので、その経験を活かし、経営者の皆さまに寄り添いながら課題解決策を考えるお手伝いをしていきたいと思います」
そうしたスタンスで顧客に向き合ってきた結果、最近では何らかの困りごとが生じた社長たちから、「とりあえず安澤君に相談してみようと思って」と連絡を受けることが増えた。そんな関係を築けていることが、さらなるやりがいにつながっている。
逆に、安澤から社長に相談し、事業の仕組みや業界の動きについて教えを請うことも多い。「昔は勉強が嫌いだったけれど、今は知識の引き出しが増えていくのが楽しい」という。
安澤には、7~8年ほど前から大切にしている座右の銘がある。
『常在戦場』
「いつでも戦場にいる心構えで事をなせ」という心得を示す言葉だ。建設業時代、親交があった60代のベテラン経営者が常に掲げていた。その人は男気にあふれ、仲間に対して叱るべきところは叱り、褒めるべきところは褒め、周囲に良い影響を与える人だった。身内や仲間が困った時には、自分の身を削ってでも助ける。「自分もこんな人間になりたい」と憧れを抱き、その人が大切にしていた言葉……『常在戦場』を胸に刻んだ。
「今の僕のお客様である経営者の皆さんは、常に『戦場』にいると思います。僕もそこに飛び込み、『一緒に戦う』という心構えで経営課題に向き合っていきたい。だから今、この座右の銘を前に、改めて気を引き締めています」
自分が経営をしていた頃に比べて、今はかなり厳しい経営環境であるはず。その渦中で戦い続ける社長たちに、強い尊敬の念を抱いている。
「社長にとっての僕は、単なるいち営業マンではなく、『従業員が一人増えた』と思っていただきたい。営業とお客様の枠を越えたパートナーとして、一緒に戦場を駆け抜けていきたいと思います」
公開日:2022年6月15日
インタビューの最後に「人生の目標は?」という質問を投げかけると、「恩返しがしたい」という答えが返ってきました。「30年間生きてきた中で、お世話になった人がたくさんいる。失業時に拾ってくれた佐藤社長にも、受け入れてくれた山内常務執行役員にも恩義を感じている」と。モチベーションの源泉に「感謝の心」を持っている安澤さんは、この先困難に遭っても逃げることなく向き合っていけるのだろう…と感じました。
埼玉県久喜市出身。中学卒業後、建設会社勤務を経て、個人事業主として独立。7年間、建設業で経験を積む。その後、飲食店での接客・運営を経験し、自身で飲食店を開業。4年後、再び建設業に戻るが、身体をこわして1年半で廃業。2021年1月、ピーエムジー株式会社に転職した。ファクタリングサービスの営業として、中小企業の短期的な資金調達を支援する。
趣味はゲーム、映画鑑賞(好きなジャンルはアクション、サスペンス、ホラーなど)、読書。
特技はバスケットボール。
Contact
大阪支店:大阪市中央区淡路町4丁目3番5号 FPG links MIDOSUJI 5F
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インタビュー・執筆:青木典子/編集:寺澤順子
撮影:正畑綾子
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フリーランスを活用する企業のリアルな声を、事業開発に活かす新しい営業職
2年間で4つの新規事業を担当。「ゼロから創る」へのチャレンジを続ける
自らの成功法則を惜しみなく伝え 結果の出せる営業部隊を創造する
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