
お金で困ることのない社会を実現し、日本を守り、元気にする
リスナーズ株式会社
リスナーエバンジェリストチーム チーフ
藤森 美紗子 / Misako Fujimori
「自分自身が本当にパッションを持ってできることで社会貢献したい」そう話すのは、リスナーエバンジェリストチームでチーフを務める藤森美紗子。コロナ禍でオンラインツールが普及し、誰もが、どの場所からでもインタビューや執筆に携われるようになった今、リスナーズではインタビュアーやライターを「聴き伝える人=リスナー」と称し、その一員となるメンバーを募っている。このリスナーとしてのやりがいや価値を伝え、日本中、世界中から同志を見つけるのが彼女のミッションだ。
自分自身がリスナー公募の第0期生として、インタビューや編集にかかわってきた藤森は、リスナーズを会社の概念を打ち破った「コミュニティー」のようだという。
「社員や社長といった肩書きではなく、メンバーそれぞれが自分の役割の中で動き、共感して高め合っていくチームのよう。そういう組織の在り方がすごく好きです」
仕事に対して「自身の納得感」を大切にしている藤森は、多様性を重んじ「聴く」ことを大切にしているリスナーズの考え方に強く共感したという。その背景には、生まれ故郷で感じていた息苦しさと、ニュージーランドでの生活経験がある。
「高校生の頃は代わり映えのない毎日で、生きている感覚がありませんでした」
藤森は長野県諏訪地域出身。諏訪大社、御柱祭など古き良き文化や景観が残されている一方、慣習や周囲の目をいつも気にしなくてはならない環境に、つらさを感じていた。
大学進学を機に上京すると、そこから解放された。大学の専攻は、思想や歴史などから人間をとらえる教育人間科学部。もともと歴史や人の生きざまに関心が高かったこともあり、哲学史や社会思想史、教育西洋史などを学んでいく中で、「人間」を知ることの面白さに夢中になった。
卒業後は、インテリア販売の営業職として就職。お客さまとの対話を通して、自分がどんどん成長していく実感を持てた。しかし次第に、大学で学んだことと現実に乖離(かいり)を感じるようになっていったという。
「社会をよくしたいという思いでさまざまなことを学んできたのに、『今それを実践できているの?』『目の前の仕事をこなすことに精いっぱいの毎日だけど、これでいいの?』 と思えてきたんです。また、『普通』とされる固定観念に自分自身が縛られているような苦しさを覚えるようにもなっていきました」
3年間勤めたのち、藤森は「一度、生活をリセットし自分と向き合いたい」と、ニュージーランドへ行く。最初に出会ったのは、オークランド郊外に住む父・母・小学生の3人家族。共働きの父母は毎日午後5時過ぎには帰宅し、料理も子どもの世話もそれぞれ協力しておこなっていた。そんな彼らを見て、これが自然な人間の暮らし方だなと思った。
生活のさまざまなシーンから、日本で普通のことが、世界では「普通ではない」ことを知った。男女平等に対する認識の遅れや、労働に対する考え方のゆがみにも気付かされた。自分が縛られていると感じていた固定観念に、自分こそがしがみついていたことにも。
「それからは、『無理をしない』『自分のスタイルに合うことだけをやる』と方針を定め、幸せを感じる機会が増えました」
1年後に帰国した藤森は、「書くこと」を本格的に仕事にしたいと考えるようになっていた。大学時代、教育学の翻訳出版をしている教授のもとで言葉について学び、文章スキルを磨いた経験がある。当時はそれが仕事になるとは思っておらず、漠然と「やりたい」と思いながらも、無意識に気持ちを抑え込んでいた。
社会に新しい価値やアイデアを提供しながら、自分自身を高め続けられる場所を探していたときに出合ったのが、リスナーズだった。ここでなら情熱を傾けられる。そう感じた藤森は、リスナーズへの参画を決めた。
「世の中には、自分の理解できる世界と知らない世界があります。後者の世界のことは、聴かなければ分かりません。だからこそ、経験則で理解した気にならないように、常に頭と心を真っ白な状態にして聴こうと心がけています。さまざまな物事に対して、先入観を持たず、常に好奇心を持って向き合っていきたいです」
藤森が大切にしているテーマは「多様性」「開放性」「信頼性」。自分の価値観の中に多様性と開放性がなければ、他者の違いや個性を受け入れることはできない。コミュニケーションのベースに必要なのは信頼性である。信頼関係があって初めて、心の扉を開き合うことができる。
「リスナーズのコミュニティーは多様性にあふれています。今後は、子育てなどで時間制約のある人を含め、各地にいる優秀な“人財”とタッグを組み、日本国内外において『LISTEN』のコミュニティーを広げ、活動規模を拡大させていけたらと考えています」
いつの時代にも、よい社会にしようと頑張る人たちがいて、伝えられるストーリーがある。そんな人たちの想いを、藤森は「LISTEN」で広げていきたいと考えている。
インタビュー:佐々木久枝/執筆:浜田みか/編集:室井佳子
撮影:新見和美
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