
一人ではできないことを、チームで実現させるスイミー経営
アーバンホーム
取締役 事業部長
山瀬 倫生 / Michio Yamase
事業拡大に伴い、2019年4月から株式会社アーバンライクとして組織を改変。従来からの主力事業である住宅事業部『アーバンホーム』を統括する事業部長に就任したのが、山瀬倫生だ。主な業務は個人住宅や法人向け賃貸住宅の販売、施工に伴う統括管理。管理職とはいえ部下任せにせず、ともに知恵を絞ってより良い家づくりを目指す。こうした積み重ねが、顧客からの紹介による新規成約率5割以上という信頼へつながっている。
現職は、山瀬自身が名乗りを挙げて就いた役職だ。それは、当時の経営方針に小さな危機感を覚えたからだった。
「2018年から各営業所に経営を任せることになったので、体制を立て直す必要がありました。そこで『自分に任せてほしい』と社長に直談判したんです。管理体制を集約させ、綿密な計画のもと指示を出すことで立て直すことができ、さらに私自身も『営業』と『経営』の両方の目線で話せるようになったため、上手く連携できるようになったと思います」
2019年時点で入社11年目。エースとして活躍してきたかに見えるが、実は一度採用を断られた経験を持つ。同社代表取締役社長の吉野悟は高校の1年先輩であり、卒業の1年後から親しい仲になった。当時勤めていた塗装業で大ケガをし、途方に暮れていたところ、「うちに来れば?」と誘われたのだ。ところが面接を受けてみると、別の人の採用が決まった後だったため不採用に。やむなく他社に転職したが成績が伸び悩み、再び吉野へ相談。すると「今度こそ引き取るから」と、晴れて入社を果たした。
一から営業を学び、頭角を現した山瀬は、20代で管理職に抜擢された。しかし血気盛んだったこともあり、管理職から再び営業へ戻ると元部下が上司という関係性になったが、その悔しさをバネにして一発逆転を試みる。地元である熊本県玉名市に玉名営業所を出させてほしいと吉野へ出資を頼み込んだ。地元の友人への住宅提案から始まり、市内で徐々に認知を獲得。そして、地域No.1のシェアを獲得するまでに成長したのだ。
「失敗したら後戻りはできないので、覚悟を決めて頼みに行きました。これまで何かに挑戦しようとするとき、どうすればできるかだけを考える精神を学んできたので、うまくいったのだと思います」
山瀬の強みの一つがヒアリング力。「ガレージがほしい」「BBQができる庭を持ちたい」といった理想から、「仕事が大変で家事に手が回らない」「老後のことも考えた家にしなきゃ」という悩みなど要望は多種多様だが、まずお客様の相談相手となり、一人ひとりに最適な住宅を提案・実現することで、お客様の望みに120%応えることができるのだ。
「家事の負担を考えた導線やコミュニケーションが密になる間取りなどをご提案すると、『あ、なるほど!』と驚かれることもあります。お客様の考えをくみ取り唯一無二の住宅を作り上げていくこと、その寄り添う姿勢が全社員に浸透していること。これこそが『アーバンホーム』というブランドなのです」
今後は売り上げを毎年30%増やし、2024年には年間売り上げ100億円、2027年には「九州シェアNo.1」を目標とするアーバンホーム。地域No.1の店舗を増やし、建設業界、地域ともに活性化する未来を描いている。そして山瀬は、着実にその礎を築いているのだ。
インタビュー・編集:垣畑光哉、角田尭史、三角由美子、西野愛菜
撮影:木下将
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