
真面目におもしろいことをしよう!企業のビジネスが輝くような“世界観(ストーリー)”を世に展開し、顧客とのコミュニケーションを力強く後押しする
ライター
黒台 真由香 / Mayuka Kurodai
製薬会社において、広報・CSV推進部と人財・WellBeing経営推進本部の仕事を兼務しています。前者では社内Webメディアの編集長を務め、各拠点や部署の、生産から販売にわたる多様な職種のメンバーを巻き込み、社内コミュニケーションの活性化を促進しています。取材が新しい人とのつながりをつくる場としても役立つよう意識しています。
後者はいわゆる人財育成です。社員一人ひとりが自律的にキャリアに向き合い、自分がどうありたいか考える機会をつくることで、主体的な挑戦を増やし、社員と会社が共に成長できる組織づくりを目指しています。
本業とは別に「複業」として、オーガニック素材にこだわった食品を扱う会社において、社外広報も担当しています。言葉を使って、想いの詰まった商品を世の中に出すサポートができることを誇りに思ってます。異なる組織で仕事をすることが、視野を広げ、自分自身の成長にもつながっていると実感しますね。
高校時代までを自然豊かな環境で暮らし、進学を機に関西へ。大学では国際色に溢れた学部に所属し、海外の都市政策や貧困問題を専攻しました。転機となったのは、3回生の夏に参加したフィリピン・マニラのNPOでのインターンシップです。
何より衝撃的だったのは、現地の「貧困の過酷さ」。幼い子どもたちが、ゴミ山の中からお金に換えられるものを探し、生活をなんとかつないでいる。しかしそんな状況にあっても、彼らはいつも元気で幸せそうに見えました。
次第に私は「本当の幸せってなんだろう?」と考えるように。日本では当たり前に享受できる健康を支える商品やサービスを海外で提供したいという想いから、帰国後、製薬会社に就職しました。
入社して6年間は商品企画や広告戦略などのマーケティング業務に従事しました。忙しくも充実した毎日を過ごしていましたが、自分自身のやりたいことをもう一度見つめ直したいという想いで、退職を決意。復職を前提とした社内制度を利用し、ワーキングホリデーでデンマークへ行きました。
デンマークでは働く傍ら、「多様なバックグラウンドを持つ人の生き方に触れてみたい」と50人以上のライフストーリーを取材しました。その経験を通して、国籍や年代、生まれ育った背景などによって、幸せの価値観は一人ひとり異なること、誰もがその人らしい魅力を持っていることに気付かされました。自分に見えている部分は一面に過ぎず、人ってこんなにも多様なんだと実感したのです。
この経験から「多様な想いや才能が生きる組織の中で、誰もがいきいきと働く文化をつくりたい」と、自分のビジョンが明確になりました。それが、コミュニケーションの場をつくる現在の仕事につながっています。
「自分はなぜ働いているのか。どうありたいのか」をはっきり言語化できる人は少ないと思います。社会が用意したレールの上では違和感を持ちにくいもの。私は海外での経験がきっかけになり、幸せを実感しながら働く状態を自分なりに大切にしたいと気が付きました。ただ、きっかけは何でもいいんですよね。
復職して「自分自身を見つめ、地域課題に向けてアクションを重ねる研修」を地域で企画しました。この研修を通じて、一度仕事を離れ、自分の進路を定め直す機会は重要だと実感しました。多数の経験を積んだ高いポジションにいる社員にとっても、社外のいろいろな生き方の人たちと交わることによって、幸せの可能性はぐっと広がるはずです。将来的には、年齢・国籍などのバックグラウンドにとらわれず、生き方に向き合い対話するワークショップを定期的に開きたいと考えています。
「もっとわがままに生きていい」。働き方や生き方が多様化する今、自分が心引かれることにまず取り組んでみることが幸せへの第一歩になるのではないでしょうか。私は、社の内外を問わず、ささいなことでも誰かの背中をそっと押して応援する、そんな「私だけの道」を目指しています。
公開日:2022年5月10日
インタビュー・執筆:伊藤達洋/編集:室井佳子
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