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ストーリー代表・CEO

「必要な人に必要なものを必要なだけ届ける」社名に込めた想いを胸に100年企業を目指す

最新ストーリー代表_ジット株式会社

社員を尊重し、やりがいを大切に。「Just In Time=JIT」で社会に貢献

石坂 幸太郎 / Kotaro Ishizaka
ジット株式会社
代表取締役社長

世界初。プリンタ用インクカートリッジのリサイクルを実現

今や当たり前に使っている、プリンタ用のリサイクルインクカートリッジ。1999年、世界で初めてリサイクルインクの商品化を実現させたのが、山梨県を拠点とするジット株式会社。

「回収したカートリッジを自社工場でクリーニングし、インクを充填してリサイクルインクとして販売しています。独自開発の最新技術を用いて高品質を実現しており、回収から再生、販売、サポートまで一貫して自社で行っているのが強みです」

そう語るのは、代表取締役社長の石坂幸太郎だ。

1991年の創業時はプリンタ用のインクリボンを製造していた同社。1996年頃、インクリボンの営業に回っていた社員が、営業先で大量に廃棄されるインクカートリッジを見て「廃棄するにもコストがかかる。再利用すればゴミも環境負荷も減らせるのではないか」と考えたことがリサイクルインク事業を立ち上げるきっかけとなった。

「当時、インクリボンの製造事業は孫請け。元請けに左右されるため利益を上げるのが難しく、自社製品を出したいと模索しているところでした。インクカートリッジのリユース品を開発すれば、自社製品として販売できます。社名の由来である『Just In Time』、すなわち『必要な人に必要なものを必要なだけ届ける』にもマッチしている。ビジネスとしての見込みもあると考え、開発に取り掛かりました」

事業開始から25年目、現在では全国のホームセンターや家電量販店など1万9,000カ所以上に、使用済みインクカートリッジの回収ボックスを設置している。回収数は年間2,850万個以上、同社の収益の柱となっている。

「もう一つ、力を入れている事業があります。5年ほど前に始めたベンダー事業です。販売網・物流網がない会社の良い商品・サービスを、ジットのお客様であるホームセンターや量販店で扱っていただいています」

取り扱う商品は分野やリサイクル関連かどうかを問わず、「Just In Time」の理念にのっとり、「今、必要とされているもの」に特化している。

主体的に積極的に行動する。いかなる時も「ジット魂」を胸に

ジットには、何ごとも自分事としてとらえ、改善策を自ら提案して実現する風土がある。例えば、ベンダー事業では営業職が手がけたい商品を自ら発掘し、社長にプレゼンする。そこからヒット商品が生まれている。働きやすい環境づくりに対する意識も高く、東京オフィスのエントランスには、社員が提案して作ったロゴプレートが掛けられている 。

この風土醸成に一役買っているのが「ジット魂」と名付けられた小冊子だ。「創業の精神」をはじめ、使命、目標、行動指針を含む「経営理念」、社内規定などをまとめた冊子で、従業員は常に携帯している。

書かれている「創業の精神」は六つ。

・人様に役立つ仕事とサービスで生かされている命を燃やします。
・人に対して素直で、熱い念(おも)いがほとばしる集団をつくります。
・胸を張って「ジットの社員」と言えるでっかい夢のある会社をつくります。
・スピードが命、時代のニーズにタイムリーに応えられる会社をつくります。
・私たちは逆境には絶対に負けない。念いは必ず成し遂げる。可能性に限界はない。
・私たちを信頼し、ついて来てくれる社員、パートさんを絶対に幸せにする。

「創業の想いを念頭に業務に取り組むために、携帯するだけでなく、毎朝唱和しています。経営理念や創業精神に沿った行動ができたかを人事評価の項目にも入れています。会社が重要だと考えていることを伝え、社員一人ひとりに浸透させ、実際に行動してもらうのが狙いです」

「創業の精神」と「経営理念」を制定し、『ジット魂』としてまとめたのは、2007年。創業者で現会長である石坂の父・正人が社長時代のことだ。

「常々従業員には『なぜこの会社を作ったのか』を伝えていたようでしたが、文章化はされていませんでした。創業から15年以上経ち、従業員も増えてきたため、全員にくまなく伝え、いつでも参照できる形にまとめる必要があると考えたと聞いています」

バイブル的な小冊子ができたことで、会社が何のために事業をやっているのかが社員に浸透してきた。何ごとも自分事としてとらえる自主性が培われているのは、社員たちが「Just In Time」を常に考える姿勢が身に付いてきた証しと石坂は喜んでいる。

創業の精神や経営理念をまとめたことは、採用においても効果を発揮している。

「弊社は社会貢献を重視して、リサイクルや障がい者雇用に取り組んでいます。利益を出しつつ、社会にも貢献するという方針に基づき、利益の一部をハンディキャップのある方の雇用や寄付に活かしています。そういう理念に賛同できない、ただお金を稼ぎたいだけの人とはマッチしません。応募前にそこを理解してもらえるという点でも、自社の考えを社外にしっかりと発信する意義があると考えています」

障がい者雇用数は日本有数。社員のアイディアから生まれた新商品が大ヒット

ジット株式会社の本社・工場は山梨県、営業本部は東京都にあり、札幌、沖縄など全国6カ所に営業所を置いている。従業員は総勢約300名。そのうち約100名が障がい者で、インクカートリッジの仕分け作業に従事している。障がい者の雇用数では日本有数の規模だという。

「障がい者雇用を始めたきっかけは、地元の要望です。山梨県は人口減少が続き、働き手が減っています。そんな中、障がいのある方々が働ける場所がほしいという声を耳にしました。弊社は全国でビジネスを展開していて、利益もしっかり出せています。その利益を障がいを持つ方の働く場所作りに活かすことで、地元社会に貢献しようと考えました」

ジットは以前から、障がい者施設にインクカートリッジの回収作業を依頼していたが、その人たちを自社で雇用することにし、徐々に人数を増やしてきた。現在は簡単なパソコン作業やチェック作業も任せており、今年も新卒で数名採用している。

「障がい者グループをケアする専任の人材も雇用していますが、それ以外のメンバーも同じ施設を使うので、誰もが日常的に接する機会があります。みんなで支え合うことで社員の人間的成長につながることも期待しています」

石坂は、2010年に大学を卒業後、中小企業向けの営業コンサルティング企業を経て、翌年ぺんてる株式会社に入社。シンガポール支社で営業とマーケティングに携わった。2013年に帰国しジット株式会社に入社、2021年に代表取締役社長に就任した。

ジットに入社後、石坂は営業経験を活かし、本部商談が決まった後そこで終わりにするのではなく、店頭での販促までを自社で手がけるスタイルを取り入れた。

「北海道から沖縄までの営業担当が、実際に店舗に行って陳列を見て、どういうPOPで、どのような動画で、どう陳列したら売れるかを共有します。営業本部で販促ツールをデザインから作成し、5,000店舗に一気に送り込む。店員さんと密にコミュニケーションをすることで、売れる状態に持っていくところまで携わります」

リサイクルインクの営業と並行してベンダー事業の仕事も加わったことで、以前からの営業担当者の中には、負担増を理由に退職していった人も少なくない。一方で若手社員は、自分の目利きで良い商品を発掘し、店頭での売り方までを工夫して全国展開できることに大きなやりがいを感じているという。

成功例の一つが「仮止めコアラ」と呼ばれるテープだ。何回も付けはがしができるゲル状のテープで、壁にカレンダーなどを貼る時に使われる。

「元々は『コアラグリップ』という製品です。それを見つけてきた社員がいて、「これはいい」となりました。しかしサイズが大きく店頭には置きづらかった。そこで、OEMで小型のものを作り、『仮どめコアラ』として発売したところ、大ヒット。シリーズ化して多様なラインアップを揃えています」

これもまた「Just In Time」の好例だ。「賃貸住宅などで壁に画びょうの穴や、テープの跡を残したくない」というニーズに、ぴったり応えたものである。

「自分がいいと思った商品が全国に広がりシリーズ化に至ったことは、社員の大きなやりがいになりました。会社にとっても意味のあることでした」と石坂は笑顔を見せる。

インク事業から飛翔して、100年企業を目指す

ペーパーレス化が進み、年賀状や手紙が減り、プリンタ用インクの需要が減ることを見越しつつ、「100年企業を目指す」と公言し、ジットでは今後の戦略を立てている。

「リサイクルが広まったとはいえ、インクカートリッジの40%は廃棄されているのが現状です。回収率の向上は、ゴミを減らし、環境負荷を削減することにつながります。そこに取り組んで自社の売上を伸ばし、シェアも倍に増やしていきたいと考えています」

同社ではリサイクルインク事業で培った技術を活かし、布地や陶器にプリントできる昇華インク、食べられる可食インクなどの新製品開発も手がけている。 さらにはインク関連とはまったく異なる商品を揃えたり、新規事業の組み立ても検討中だ。まずはベンダー事業を、リサイクルインク事業と並ぶ収益の柱に育てたいと石坂は意気込む。

「ジットは、北は北海道から南は九州・沖縄まで、物流・販売網を持っていることが強みです。それを活かして、今後は活躍する営業担当者を増やしたいですね。各営業所は原則現地採用なので、地元でバリバリ働きたい方に仲間になってもらえればと思っています。取引のあるお客様は一流企業が多く、営業担当者は頑張っただけ売上を伸ばすことができます。幅広い分野の最新の製品や情報に触れることができ、やりがいは十分。ぜひ多くの人にチャレンジしてほしいですね」

公開日:2022年12月23日

Profile

大学卒業後に営業コンサルティング会社にて勤務。その後、ぺんてるシンガポールにて東南アジアの営業とマーケティングに従事。2013年、ジット株式会社へ。2021年7月に代表取締役社長就任。大手量販店の販路拡大、新製品開発を実施して売上を拡大中。

Contact
山梨県南アルプス市和泉984-1

Credit

インタビュー・執筆:ひらばやしふさこ/編集:室井佳子
撮影:新見和美

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