
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
株式会社アイドマ・ホールディングス
経営企画室 室長
夏目 晃侍 / Koji Natsume
「これからのアイドマは、営業支援だけでなく、広報や人事、経理などビジネス全般における総合的なソリューションを展開していきます。2023年にはクラウドワーカーを含め、1万人の組織体制を作ることが目標。部門毎に専門性の高い事業会社を立ち上げ、ホールディングス企業として新たな基盤を築くことが私のミッションです」
こう語るのは、アイドマで、経営企画室・室長を務める夏目晃侍だ。
入社10年目を迎えた2019年の春、社長直轄の部署として新設された経営企画室の責任者に抜擢された。
業務内容は、採用活動をはじめ内部監査、社内体制の構築など多岐に渡る。
現在、会社の根幹にかかわる業務を一手に担う夏目のキャリアは、営業からスタートした。
大学卒業後、人材系ベンチャー企業に営業として就職し、フルコミッション制の中で活躍。
プレッシャーもあったが、自分の頑張りがダイレクトに評価される仕事にやりがいを感じた。
その原動力になっていたのは、根っからの「負けず嫌い」な性格だったという。
「当時の私には、学歴コンプレックスがありました。就職活動をはじめたとき、高学歴の人が集まる大手企業では、自分が活躍するのは難しいと感じたんです。それがとても悔しかった。コンプレックスを乗り越えるには、仕事で成果を出すしかない。実力主義のベンチャー企業なら自分も早く成長できるし、チャンスも広がると考えました」
2年後の2008年、営業スキルを磨いた夏目は、さらなる成長を求めて創業間もないアイドマへの転職を決意。
これまで培ってきた営業ノウハウを活かせる事業であること、企業のアーリーステージを経験できることが決め手だった。
経営が軌道に乗るまでハードな日々が続いたが、夏目は持ち前の「負けず嫌い」を発揮。
「追い込まれるほど闘志が燃えた。目標に向かって皆で一致団結すること、会社とともに成長していると実感できることが大きなやりがいだった」と当時を振り返る。
仲間を鼓舞しながら業績を支え続け、2015年には大阪支社の支社長を任された。
しかし、関東出身の夏目は、商人の街・大阪の文化になかなか馴染めず当初は大苦戦。
スタッフを採用しても離職が早く、落ち込むことも多かった。
それまでは、営業として成果を挙げることに集中してきたが、この頃から新人の育成やマネジメント、組織体制についても考えを巡らせるようになった。
同時期、会社は成長期に突入。
『ママワークス』や『SalesCrowd』といった新サービスを次々とリリースし、営業コンサルティング企業としての地位を確立した2018年、夏目は再び東京本社へ戻ることになった。
苦労の末、大阪支社を軌道に乗せた夏目に課されたのは、人事や組織の仕組みづくり、上場準備といった会社の中枢を支える業務。
やりがいのあった営業を離れることになったが、「新たな学びが多く、とても楽しい」と充実した表情を見せる。
「日本の少子高齢化による就労人口減少の問題に立ち向かうアイドマのビジネスモデルは、今、間違いなく世の中に必要とされていると実感しています。年に数回は新規事業が立ち上がる環境で、社内は活気に満ちており、社員も目標に向かって努力できる人ばかり。企業として勢いのある今だからこそ、高い実績を持つ人よりも私たちの理念、ビジョンに共感できる人を仲間に迎えたい。社会的意義のある仕事を通じて、会社とともに成長できる経験は、きっと大きな財産になるはずです」
インタビュー・編集:高橋奈巳 、西野愛菜/撮影:森モーリー鷹博
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