
一人ではできないことを、チームで実現させるスイミー経営
3000社以上が導入、継続率95%以上の
『エレソルプレート』で成長
世界25ヵ国へも展開。
企業のトータルコスト削減パートナーとして
サービス領域を拡大
エレソル株式会社
取締役
南里 啓介 / Keisuke Nanri
「節電の施策はやり尽くしたと思っていたが、まだこんなに電気料金が下がるとは」
エレソル株式会社の主力商品『エレソル』を導入した企業からは、こんな声が多く寄せられる。『エレソル』とは、幅50ミリ × 奥行き3.5ミリ × 高さ25ミリの電磁波減衰プレートだ。電気機器を使用するとさまざまな要因で「ノイズ」が発生する。ノイズが多いと、空気中への電磁波放出量が増え、多くの電力を消費することになる。エレソルプレートは、ノイズの発生源となりやすいブレーカーなどの機器に貼ることで、フィルター効果を発揮。ノイズを除去することで、結果的に無駄な電気使用量を抑え、電気料金を削減するものだ。
取締役の南里啓介は「実のところ、最初は懐疑的なイメージを持たれることが多いんです」と苦笑しつつ、自信を見せる。
「世の中で『貼るだけで○○』『取り付けるだけで○○』とうたう商品には、過去に『高額で買ったが効果がない』という消費者トラブルを引き起こしたものもあり、ネガティブなイメージで見られがちです。また、一見似ているけれどまったく異なる商品と混同されてしまうこともあります。けれど、実際にエレソルプレートを導入したお客様からは『ありがとう』という言葉をいただいており、役に立てていると実感しています」
2016年10月にエレソルプレートをリリースして以来、大手企業を含め導入企業が急増。わずか3年で3000社を超えた。そのほとんどは月額制のレンタル契約だが、効果が認められ、導入後の企業の継続率は95%に上る。例えばある大手飲食チェーンの店舗では、エレソルプレート導入後、1ヵ月の電気使用量9.6%減、電気料金4万円以上の削減を達成。また、ある飲料工場では、月平均で20%程度の電気使用量削減、月60万円程度のコスト削減を実現している。そのほか、各種製造業、医療機関、飲食店、介護・福祉施設、データセンターなど、幅広い業種で電気料金削減効果が表れている。現在はさらなる改良に向けて、東京工業大学との共同研究が進行中だ。また、エレソルプレートは海外での反響が非常に大きく、導入国、導入企業が飛躍的に増えている。
「エレソルプレートはノイズ除去機能によって消費電力を抑えますが、インフラ整備が進んでいる日本では、ノイズ対策はすでに打たれています。それでも5%~10%の節電効果ですが、環境整備が遅れている海外では節電効果は15~20%にも達します。そのため、海外企業からの引き合いが増えています。」
すでにヨーロッパ、中東、アフリカ、アジアなど世界25ヵ国(※1)で導入されており、現地のパートナー企業が即座に対応するサービス体制を整えている。欧州(EU)向けにはCEマーク(※2)も取得。今後は南米にも進出する計画だ。
(※1)「エレソル」導入済みの国/【ヨーロッパ】デンマーク、ドイツ、フィンランド、アイスランド、スウェーデン、ノルウェー 【中東】ドバイ、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、クウェート、レバノン、ヨルダン、パキスタン 【アフリカ】モロッコ、チュニジア 【アジア】インド、バングラデシュ、シンガポール、フィリピン、インドネシア、マレーシア、タイ、モンゴル、台湾
(※2)CEマーク/製品を欧州(EU)に輸出する際、すべてのEU加盟国の基準を満たすものに付けられる基準適合マーク
エレソルの営業活動は、必ずしも「エレソルプレートの販売」を目的としていない。クライアント企業の状況に応じて、エレソルプレート以外の手法も提案している。
「私たちが独自に持っているデータやノウハウをもとに、そのお客様の電気代が同業種の相場に比べて高いのか安いのかを分析、診断します。その上で、そのお客様にとって最善のコスト削減方法を提案します。もともとノイズが少ない環境で電気を利用しているお客様にとっては、エレソルプレートよりも他の手法のほうが高い削減効果を得られることもありますから。契約内容の見直しを提案することもあります」
また、エレソルのサービスの効果は「電気代の削減」だけにとどまらない。エレベーターやキュービクル(高圧受電設備)などの保守・点検費用、固定電話、法人契約の携帯電話、水道、コピー機、ETC、損害保険など、企業活動に伴うさまざまなコストの削減につながるサービスを提供している。顧客と対話し、課題を吸い上げる中で、ニーズに応じてラインナップを広げてきた。今では提供サービスは十数種類にも及ぶ。
「どんな企業にも、『当たり前に払っているけれど、それが本当に適正な金額なのか把握できていない』コストがあります。私たちは、それに気付いていただき、削減を実現するのが役目です。コスト削減というと、その分、利便性が低下するなど、何かを我慢しなければならないイメージがありますが、私たちが目指すのは『より快適に、より安く』です」
「チャレンジできる風土がある」「世の中のあらゆる業種に対して貢献できる」――エレソルへの入社希望者は、志望動機をそう語る。対して、エレソルが採用選考において重視しているのは、「素直さ」「謙虚さ」だという。それらを備えていれば、吸収力が高く、成長が速い。そして、お客様に寄り添う姿勢を持てると考えている。
「私たちが提供するサービスは、コンサルティングであり、アドバイスです。それは自分本位であってはいけない。『本当は商品Aのほうが適しているが、商品Bのほうが売上高が大きいからBを勧める』なんてことはあってはならないんです。お客様に寄り添い、お客様にとっての利益を第一として選択肢を提案し、選んでいただかなければ。『顧客』というより、『仲間』『家族』に向き合うように、本当にいいものを本心からいいと伝えよう――メンバーたちにはそう伝えています」
エレソルが大切にしている理念。そのキーワードの一つが「感謝」だ。グループ代表である首藤弘がこだわるのは「人から応援される集団でありたい」ということ。では、応援されるのはどんな人物か……と、これまで出会ってきた人々を思い返したとき、「常に謙虚であり、感謝できる人」が浮かび上がったのだという。
「かかわる全てのことに対し、『感謝』の気持ちを忘れない。そんな風土でありたいと考えています。これはお客様やパートナー企業様に対してはもちろんのこと、社内においてもです。自分が担当している部署が円滑に運営できるために、どれだけ周りの部署が動いてくれているかを理解しよう。自分には見えていない裏側で、多くの仲間が支えてくれている。お互いを認め合い、尊重し合おう、と」
そんなエレソルでは、個々のメンバーではなく、チームで営業活動をおこなっている。営業会社では、ともすると個人に課せられたノルマのプレッシャーから強引な営業をしてしまうことも起こりがちだ。そうした中、同社ではチームが連携することで、スピーディな課題解決、適切な顧客対応を図っている。契約後は、営業担当からカスタマー担当に引き継がれ、顧客のサポートを専任でおこなう。チーム・部門で対応することで、サービス提供を属人化することなく、一定以上のクオリティを保っているのだという。
そして、エレソル設立以前からグループとして掲げている理念が、『感動できる喜びをクライアントと共に』だ。
「当社のサービスを利用していただくことで、『こんなことができるのか』『ここまでできるのか』という感動を与えたい。それによって、『この件も相談してみようか』と頼られる存在になる。そうして長くお付き合いができるパートナーシップを築いていきたいと思います」
「風評被害がある」とお聞きし、「エレソル」をネット検索してみると、確かに漠然としたイメージと曖昧な知識だけで否定しているコメントが多数。実際に契約したユーザーからの批判や不満は見られません。「もったいない」と思うと同時に、真摯な姿勢で取り組んでいる同社が誤解されがちなことにもどかしさも感じました。それでも南里さんは余裕の表情。顧客からの感謝や信頼を直に受け取っているからこその自信が感じられました。
1980年生まれ。埼玉県三郷市出身。芝浦工業大学情報工学部卒。某上場企業にて営業部長歴任、退職後いくつかの企業の創業立上に携わり、平成27年10月よりエレソル株式会社の立ち上げに参画。
インタビュー・編集:青木典子
撮影:田中振一
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