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ストーリー代表・CEO

学生の好奇心・探求心を呼び起こし、社会へと送り出す

代表_ココスペース

1万人のインターン生教育の
経験を活かしたサービスを提供

「働き方の練習」を通じて
成長する喜び、人生の楽しみ方を
知ってほしい

株式会社ココスペース
代表取締役
牧口 和弘/ Kazuhiro Makiguchi

「ビジネスの練習場」で、新卒学生を入社までに即戦力に育成

「指示されたことはこなせるが、自ら判断して動こうとしない」「頭の回転はそこそこ速いが、発想力は乏しい」「意欲がないわけではないが、がむしゃらに頑張ることはしない」

――昨今の若者に対し、そんな物足りなさを感じている経営者や教育担当者は多いだろう。

この課題に対し、「ビジネスの練習場を創る」という取り組みによって変革を図っているのが、株式会社ココスペース代表取締役・牧口和弘だ。

ココスペースのもともとの事業は、Webシステム開発、Webサイト制作、Webサーバーホスティング、広告・デザイン制作など。特徴的なのは、年間3000人以上ものインターンを受け入れている点だ。同社では10年ほど前からインターンシップ制度をスタートし、インターン生を教育した実績は累計1万人以上。その経験によって蓄積したノウハウを他社に提供するべく人材育成事業に乗り出し、2018年、『ビジれん』をリリースした。

『ビジれん』はITを活用した中長期インターンシッププログラム。幅広い職種を対象に、単なる「就業体験」ではなく、学生を入社時期までに即戦力に育てるのを狙いとする。
広告業界では、自分の業績を追求する「個人プレー」型の営業スタイルが多い。しかしフロム・エージャパンは、「チームプレー」にこだわる。組織で目標を掲げ、個々人が「自分は何ができるのか?」を考え、所属の枠も越えて連携する。

「プログラムの中での学生の行動・発言をチェックして内定候補を決めることができるほか、学生と企業の間に生じやすいギャップを事前に埋めておくことで、内定辞退や入社後の離職を軽減するメリットもある。なお、学生に限らず、小学生から新卒社員、役員クラスまで、広い年代を対象とした研修で活用されている。

牧口が目指すのは、企業の人材獲得・育成支援だけではない。人が自ら「学びたい」「成長したい」という好奇心や意思を持ち、働くこと、ひいては生きることそのものに喜びを感じられるようにしたい、と言う。

「日本はモノやサービスが溢れている豊かな社会です。それにも関わらず『幸福度』は先進国の中でも最低レベル、さらに途上国にも劣っている。日本人が幸福度の高い人生を歩めていないのは、教育に問題があると思っています。その構造を変えたいんです」

牧口は幼い頃から物事に対し「なぜこうなのか」と探る癖があったという。ハマった漫画は『名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』。読みながら犯人やトリックを推理したが、なかなか当たらない。思いもよらなかった真実に触れて世界が広がるのが楽しかった。

中学時代には、数学に興味を抱いた。「証明」を学んで謎解きの根本理論を知ると、「方程式を使って問題を解く」より「なぜこの方程式になるのかを解く」ことに夢中になった。試験では定番の方程式を使わず、根本理論を使って問題を解いたため、教師が理解できず採点してもらえなかったこともある。

高校卒業後は、幼い頃から親しんできた音楽の道に進みたいと考え、音楽専門学校へ。ドラムを専攻し、卒業後はドラム講師を務めた。しかし、音楽業界は斜陽。成長分野で新たなスキルを身に付けようと、IT業界に目を付けた。

Webシステム開発会社にアルバイトとして入社し、プログラミングから営業まであらゆる仕事をこなした。自ら顧客開拓に動き、入社半年後には数百万規模の案件を獲得するように。しかし周りを見渡すと、自分のように主体的に動く社員がいないことに気付く。

「自分にとっては好奇心を持ってやりたいことに挑戦するのは当たり前のこと。でも、皆はそうじゃなかった。大学で時間もお金もかけて高等教育を受けてきた人たちが、なぜ意欲を持てないのか不思議でしたね。頭がいいわけでもなく、むしろ劣等感を抱えて社会に出た僕のほうが行動できているのはなぜなんだ、と」

インターン生を受け入れるようになると、一流大学に通っているのに就職活動で苦戦する学生たちに出会った。さらに社会に目を向けると、ニート生活を続ける人、就活や仕事の失敗が原因で自殺する人も多い。日本社会の「幸福度」の低さをまざまざと感じた。

自分はこれまで好き放題やってきて、今もやりたい仕事をして稼げている。それができていない人と何が違っているのか。自身の生い立ちを振り返ると、答えが見えてきた。

 

好奇心を持ち続けたからこそ、探求心と行動力が養われた

子どもの頃の牧口は、自由奔放に育てられた。好奇心の赴くまま行動し、その対象はさらに広がっていった。好奇心を持つと、自ずと探求心も備わる。そんな「探求」が「習慣化」されたのは、音楽活動をしていた時代のようだ。上手いだけではプロとして通用しない。お客様をいかに満足させるかを追求するのがプロ、という考え方が植え付けられた。

技術とパフォーマンスを磨くため、さんざん練習しても、師匠は「違う」としか言わず、正解を教えてくれなかった。挫折感を味わいつつも、正解にたどり着くために自分自身で探求し、試行錯誤を繰り返すのが当たり前の行動になった。

そうして吸収力が最大限に高まった状態で出会ったのが、ココスペースの創業者である先代社長。業界では名の知れた技術者であり、牧口が「天才」と仰ぐその人物は、トライ&エラーのサイクルのスピードが異様に速かった。彼の直指導のもと、現在のインターン生向けプログラムで3日~1週間かけるような課題を5分でこなした。この頃、一見困難と見られるものも実現できるという手応えを得て、「挑戦する」ことの楽しさを実感。「時間がなくてできない」ではなく「この時間でやり切る」という姿勢が根付いたのだ。

成長のために必要なのは「多くの時間」ではなく「集中して密度の濃い時間を過ごした回数」と、牧口は考える。そんな「短時間成長術」を盛り込んだ『ビジれん』でも、時間的制約がある中で、何をどの手順で進めれば成果につながるかをゲーム感覚で訓練する。だから、子どもから幹部クラスのビジネスパーソンまで多様な世代に効果がある。

いずれにしても、まず重要なのは「好奇心を持つこと」だ。

「好奇心を持っても、素直に出せない子どもは多いように思います。親や先生の言うことに黙って従うタイプの子はなおさらです。そんなふうに好奇心が抑圧されていては、探求心も持てないし、自分から行動することもできない。人間力の成長そのものを抑えられている状態です。そんな状態で社会に出れば、挫折してしまうのも無理はない。サッカーのルールだけ教えられて、いきなり試合に出されるようなものですから。そんな流れを変えるには教育の在り方を変えるべきであり、『練習場』が必要だと思ったんです」

「教育」というキーワードが浮かんだとき、牧口の前にいたのがインターン生だった。牧口は、自身が新たな課題に取り組むときに行ってきたことを育成プログラムに落とし込んだ。当時は我流で組み立てたが、後に「PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)」と呼ばれる課題解決型学習の形態に該当すると気付いた。

2012年、入社6年目にして経営権を譲り受け、代表取締役に就任。より広い裁量権を手にし、インターンシッププログラムをはじめ「練習場」の拡充を進めていった。

学習形態のほか「評価のあり方」にもこだわる。採用時の評価基準と入社後の評価基準にズレがあることも、人材活用の空回りを生んでいる。だからこそ、「仕事の練習」に対する採点においては、各業界の評価制度を導入する。社会のシビアな現実をインターン中に体感することは、感性を高めることにつながるからだ。

研修には「チームでの競争」の要素も盛り込んだ。対面およびオンラインで競い、その評価が企業で運用されている評価制度に直結する仕組み。参加者としては、自分の未来につながるだけに熱が入る。勝つためには日常での工夫が必要となり、その工夫が仕事の練習となるわけだ。いずれは、その競争部分だけを抽出したバトルエンターテインメントの世界大会も計画している。



「幸福度」が高い社会であるために、種を撒き、水をやる

2016年、文部科学省は「学習指導要領」を約10年ぶりに全面改訂し、2020年度から順次導入する方針を発表。その中には、PBLを含めた「アクティブラーニング」の強化も掲げられている。これは、生徒が自分自身で学ぶことの必要性を感じ、進んで学習する意欲を喚起することを目的とした手法だ。さらには経済産業省でも、イノベーションを生み出す人材を育成すべく、「教育改革」を打ち出している。

「中央省庁も重要性を理解している。でも、実践となるとハードルが高いと思います。なぜなら経験がないから。でも、僕には経験がある。学校教育現場ではなく社会の、ビジネスの現場で実践できる。見渡すと、他にできる人、やろうとしている人は見当たらない。これは自分がやるしかない、と思いました。だから『ビジネスの練習場』を商品化して、外部に提供すると決めたんです。この事業は経済的にも社会的にも価値があるもの。僕の活動を見て、後に続く人が出てきて、社会全体に価値が循環していけばいい。何十年後の未来のために、種を撒いて、水を与えていく。そんなつもりで取り組んでいきます」

日本の幸福度はなぜ低いのか。大きな原因の一つは、武力による戦争こそないが、「奪い合い」が続いているからだと、牧口は言う。奪い合う対象は情報であったり利権であったり。そんな奪い合いが解消されるには、人々の欲求に対して「価値」の量が上回ればいい。衣食住にエンターテインメントなど、より多くの価値を生み出せるようになれば、人々の多様な欲求が満たされ、今よりも平和で幸福度の高い社会が実現できる。つまり、牧口が実現したいのは、誰もがやりたいことを、やりたいときに、やりたいだけできる世界だ。

そのために欠かせないのは、一人ひとりが「他者に貢献する喜びを知る」「自分自身で価値を生み出す力をつける」「価値を感じる感性を育てる」ということ。牧口はそれを最速で実現するための方程式を考え、『ビジれん』の育成プログラムに組み込んだ。

「僕たち経営者の使命だと思うんです。自社が関わる事業のマーケットを発展させるのはもちろんのこと、そこで働くことに憧れる人を増やし、自社が迎え入れるまでに育てておく。それは学校教育任せにせず、各業界の経営者が責任を負うべきことだ、と。それに、昔は地域ぐるみで子どもを育てる文化がありましたが、今はそれもない。だから、企業を『人間力を育てるコミュニティ』として機能させることを目指したいと思います。これは時代の最先端の課題でもある。これを解決する教育手法を日本でしっかりと創り上げ、世界に発信することで、また一歩前進につながればうれしいですね」

 

リスナーの目線

「自分個人や会社のブランディングを図りたいわけじゃない。自分がたまたま問題に気付いたし、それを解決する方法を見つけたから、できるだけ多くの人に知らせたい」。インタビューを受ける目的を、最初にきっぱりと断言した牧口社長。危機感を抱きながらも、人々に伝達する方法を見つけられず、孤独に陥って苦しんだこともあるそうです。それでも「これをやり遂げるのが自分の人生」と前を見据える表情に、揺るぎない覚悟を感じました。

インタビュー・編集/青木典子 撮影/平山諭

Profile

1982年、大阪府生まれ。両親が音楽好きだったことから、幼少期から音楽に親しみ、音楽専門学校へ。卒業後はドラムの講師を務める。2006年、株式会社ココスペースにアルバイトとして入社。プログラミングから営業まで幅広くこなす。2012年、代表取締役に就任

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