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ストーリー代表・CEO

新しい価値基準を創造し、 すべての人の適材適所を 実現させる

ランキング 1位特集一覧 ピックアップ代表_ディグ

エリート街道から一転、
何度も挫折を味わって得た
逆境に立ち向かう力

メッセージ発信基地として
会社を成長させたい

ディグ株式会社
守岡 一平 Ippei Morioka
代表取締役CEO

人とエンターテインメントを軸に事業に取り組む

人材×エンタメという切り口で、人材業界に新しい価値基準を創造することをコーポレートミッションとしているのが、ディグ(DiG)株式会社だ。代表取締役の守岡一平のもと、キャリアアドバイザーや営業、​マーケタ―として18名が働いており​、​その過半数が​20代である。女性学生向けの就活メディア『Kichonavi(キチョナビ)』とアルバイト求人サービス『Crumi(クルミ)』の​運営において​、​ユーザーと年代の近い若手社員が自らの経験と重ね合わせて発信することにより、深い​共感​の獲得につなげている。

守岡によると、​就活生の中でも女性の悩みは細部に渡るという​。​例えば​、「どんなメイクをして就活をすればいいのかわからない」など、メイクや服装に関する悩みも多いようだ。そこで『Kichonavi』では、就活用メイクの方法など、​女性​ならではの視点から疑問解消や不安払拭につながる記事を掲載している。その結果、ユーザーからは「迷いなく就活を始められた」という声が寄せられ、自信を持って就活に臨む後押しになっている。また、Kichonaviの企画として、内定を獲得すれば卒業という女性就活生5人組の就活アイドルグループ『キチョハナカンシャ』を​プロデュース。​現役就活生として、選考途中で落とされたときの​モチベーション維持方法など実践的な内容を発信し、就活生の​支えとなるべく活動しているのだ。

また、アルバイト採用でも店舗側、求職者側ともに悩みが多い。「​お店のコンセプトにマッチした人が雇えない、ミスマッチの面接が多い」と悩む店舗と、「働きたいお店が少ない、面接時の連絡が面倒」と悩む求職者。その両方を解消するのが『Crumi』だ。​求職者​が応募するまでの流れをチャットボットで簡略化し​、スマホ​世代​にマッチしたスムーズな​コミュニケーション​を可能にした​。さらに、店舗写真の撮影をインスタグラマーがおこない、Instagramを意識したいわゆる「映える」画面作りもCrumiの特徴だ。「おしゃれなお店で働きたい」という求職者​の理想を実現するため、働くイメージやスタイルを重視し、追求したサービスである。サービス利用者からのリアルな声を聴き、守岡は手応えを掴んでいる。

「求職者側からは『​お店の雰囲気から検索できる​』『​チャットで気軽に連絡が取れる』、店舗側からは『欲しい人材と出会えた』『インスタグラマーの写真のおかげで集客力も上がった』というお声をいただくようになりました。求職者側からも店舗側からもよろこびの声を聞けたのは、嬉しかったです。両者の利害が一致し、利益につながるようなマッチングをすることができているのではないか、と思っています」

ディグ株式会社 代表取締役 守岡 一平

人を深堀りする能力が身に付いたマネージャー時代

小学生の頃から、「田舎に笑いを届けたい」という想いを持つ守岡。人口の少ない和歌山県かつらぎ町で生まれ育ち、豊かな自然に囲まれ家族や友達と遊んだ日々。地元が好きだからこそ、「そこに住む人たちに笑顔でいてほしい」と願って生まれた想いだ。

教育熱心な母親の方針で、小学3年生の頃から片道1時間半かけて和歌山市内の塾に通い、地元では珍しく和歌山県内でも名高い中高一貫校へ入学。高校卒業後は、「田舎に笑いを届けたい」という想いを実現するため、東京の大学への進学を決意。エリート街道を思い描いていた守岡だが、志望していた大学に落ちてしまい、浪人生活を送ることに。さらに、名門校出身である自分の学力を過信していたことが裏目となり、予備校で受けた一斉テストは、散々な結果に終わった。

「屈辱でしたが、そのとき初めて自分が賢くないのだと思い知ったんです。周りにいる浪人生たちも、僕より賢い人しかいませんでした。現実を受け入れることができず、そこから猛勉強を始めました。結果、明治大学に合格することができ、上京しました。その屈辱がなければ、合格は難しかったかもしれません」

「屈辱でしたが、そのとき初めて自分が賢くないのだと思い知ったんです。周りにいる浪人生たちも、僕より賢い人しかいませんでした。現実を受け入れることができず、そこから猛勉強を始めました。結果、明治大学に合格することができ、上京しました。その屈辱がなければ、合格は難しかったかもしれません」

芸能人に囲まれる華やかな社会人生活を想像していた守岡を待ち受けていたのは、それとは正反対の環境だった。入社後にマネージャーとして就いた有名タレントから、求められる仕事の量や質をこなすことができず、毎日のように叱られ、「すみません」を繰り返す日々。月日の経過で慣れるばかりか、緊張感は増すばかり。守岡にかかるプレッシャーは計り知れず、ついにはそのタレントに「歴代最低のマネージャーだ」と言われ、顔を合わすのも憂鬱なほどになってしまった。それでも会社を辞めずに1年半の間マネージャーを勤めあげたことは、その後の守岡の糧となっている。

ディグ株式会社 代表取締役 守岡 一平

逆境に立ち向かえる人とともに働きたい

その後、「自分の実力が社会でどれだけ通用するのか試したい」という気持ちから転職を決意。人にかかわる仕事に就くために、選択したのは株式会社マイナビだった。営業マンとしてテレアポを1日300件かけるなど、他の社員よりも圧倒的な仕事量をこなしていたが、​マネージャー時代に鍛えられた守岡にとってはまったく苦ではなかったという。その結果、2年目で主任、3年目で課長、5年目で部長に就き、30人のチームをゼロから築きあげ、売上10億円にまで成長させた。
マイナビで5年目を迎えたとき、同い年の経営者と出会い、「​このまま20、30年​営業部長を続けるのもいいが、どうせなら​経営者として​挑戦し​大成したい」という想いが芽生え、起業することを決意。2016年にディグを創設した。

守岡はディグのことを、「課題解決のため、社会に対して発言するメッセージ発信基地」だととらえている。メッセージ発信基地とは、『個人』ではなく『組織』として情報発信をしていくということ。そうすることで、さまざまなジャンルや人に影響を及ぼすことができるのではないか、と守岡は考えている。また、物事を興すときには自ら声を出し発信していた守岡。自身のそんな経験から、メッセージ発信基地としてディグが機能するために、今後は社員の増員を図っていく。

「現在18名の社員がいますが、それぞれ僕にない能力を持つ人ばかり。その一方で、それぞれ共通してどこかしらに明確なコンプレックスがあります。例えば、プロ野球選手になりたかったけどなれなかった人や、引きこもりだったけど社会に対してアクションを起こしたい人のこと。そんなコンプレックス​を​抱く人​が持てる強み、​『​逆境に立ち向かう力​』を​ディグで発揮してもらいたいです​」

コンプレックスを抱く人ほど、理想と現実のギャップに苦しみながらも他の能力やスキルを得るため努力してきた経験がある。​そんな人ほど課題に対する解決策を考える能力が高く、新たなアイ​デア​が生まれやすいと守岡は考えている。それは、守岡自身がエリート街道を思い描きながらも大学受験で失敗したり、自分の実力を過信しすぎていたりと、コンプレックスを抱き続けて生きているから。ただ、それがあったからこそ改善方法を考え、前に進むことができたのだという。
そうした『逆境に立ち向かう力』を最大限に発揮できる環境の一つに、ディグに根付く「直言文化」がある。直言文化とは、「自身の意見をその場で発言できる環境をつくる」ということだ。たとえ、入社間もない社員であっても遠慮なく発言でき、ともにサービスの質を高めていける環境がディグにはある。

また、社内で重視する価値観として、「意味報酬」を掲げている。給料が高いか低いかという「金銭報酬」ではなく、社会に対して「意味」のある仕事ができているかどうか。このような価値基準で仕事をとらえてほしいという想いを持ち、会社の成長、そして社員の成長への願いを実現しようとしている。

「​マネージャー時代に本質を察知し深堀りする能力が身に付きました。たしかに苦悩の連続でしたが、おかげで人はもちろん物事も深く考えるようになったんですね。だからこそ、人の優れている部分​や可能性​を​​発掘する、マーケットを深堀りするという意味を込めて英語で『掘る』という意味を持つ『ディグ』という社名にしたんです。そしてこれからは、ディグに共感し、逆境に立ち向かえる新たな人材とともに会社を大きく成長させていきたいです」

ディグ株式会社 代表取締役 守岡 一平

リスナーの目線

取材前に抱いていた若手経営者のイメージとは大きく異なり、実際にお会いしてみるととてもおおらかで、余裕を感じさせる方でした。取材中、同席した社員の方に話しかける言葉にも心配りを感じ、社内の雰囲気はとても温和であると想像できます。また、苦悩の中でも、そこから得られる教訓を見つけだし、改善していこうとする守岡社長の学ぶ姿勢を感じました。

インタビュー・編集/垣畑光哉、西野愛菜 撮影/渡辺健太郎

Profile

明治大学商学部商学科 卒業 新卒にて株式会社ホリプロ入社。タレントマネジメントに従事。株式会社マイナビに中途入社し、新卒採用のコンサルティングに従事。500社以上の新規開拓を行い、当時最年少営業部長に抜擢される。7期連続で個人だけでなく部署でも表彰される成績を残す。2016年ディグ株式会社設立。代表取締役就任。

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