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ストーリー代表・CEO

一人ではできないことを、チームで実現させるスイミー経営

最新ストーリー代表_ディール

社員こそが会社の主役であり、競争力であり、原動力である

小野瀬 冬海 / Fuyumi Onose
株式会社ディール
代表取締役社長

D2C・EC通販企業を成功に導くための自社開発SaaSプロダクトを展開

株式会社ディールは「顧客を成功に導く」という企業理念を掲げ、EC・D2C業界向けにSaaSやD2CソリューションなどマーケティングDXを推進するための事業を展開している。

ディールの主力であるSaaS事業には、現在3つの自社サービスがある。D2C特化型UGC活用ツール「UGCクリエイティブ(UGC CREATIVE)」と、D2C特化型UGC創出ツール「ECキャスティング(EC CASTING)」、D2C特化型Instagramチャットボットツール「ECインスタボット(EC INSTABOT)」だ。顧客である化粧品・健康食品・食品・アパレルなどのEC/D2C/単品リピート通販企業向けに提供している自社開発SaaSプロダクトで、コロナ禍によるEC市場の拡大も相まって、同社が支援する企業は累計300社を超える。

「弊社の競争優位性は、圧倒的なEC支援実績とコンサルティング力です。創業以来一貫してEC業界に軸足を置き、多くのEC事業者様を成功に導いてきた長年の実績とノウハウがあります。ただツールを提供して終わりではなく、そこからが始まりととらえ、導入後のカスタマーサクセスに特に力を入れています。EC業界に精通した営業担当・カスタマーサクセス担当が事業の立ち上げから総合的に支援することから、『D2C・EC通販企業を成功に導く会社』として当社を選んでいただけているのかなと思います」

そう話すのは、株式会社ディール 代表取締役社長の小野瀬冬海だ。

SaaSのプロダクトはあくまで一つの手段ととらえる同社。導入企業に対して、さまざまなソリューションを提供し、EC周りを総合的に支援することで、企業理念である「顧客(EC/D2C/単品通販企業)を成功に導く」を実現しようとしている。

「任せて伸ばすことは、未来への投資」新卒社員に積極的に成長機会を与える

2017年、東京都渋谷区の原宿にあるマンションの一室で産声を上げた株式会社ディール。創業当時から、「いつか社員数が1万人を超えるような、日本を代表する大会社を創ろう」という構想があった。あれから社員数も増え、SaaS事業の損益分岐点を超え、ストックビジネスへの事業転換に成功し、本社も移転した。右肩上がりに急成長を遂げた現在も、その想いは変わらない。「会社を大きくしたい」という想いの原点は、小野瀬の会社員時代の経験に起因するという。

「私が新卒でテモナ株式会社に入社した当時は、未上場で社員が10人ほどしかいませんでした。それから3年間で急成長して上場を果たし、社員数100人を超える会社になりました。その後、社員数が数千人のメガベンチャーである株式会社サイバーエージェントに入社し、スタートアップの10人からミドルの100人、メガの1,000人超と、ベンチャー企業のあらゆる成長フェーズを会社員時代に経験しました。その過程を中から見ていて一番印象に残ったのが、自分と年齢の近い新卒入社の若い先輩社員が、異様なほどモチベーションが高く、よく働き、早くも会社の主役としてバリバリ活躍していたこと。テモナやサイバーエージェントが急成長を遂げている要因は、事業内容以上に働いている『人』なんじゃないか、と。『人』こそが最大の競争力になっているのだ、と確信しました」

競合他社がひしめく中、これらのベンチャー企業が拡大を続けた要因は「人」である、と自身の経験から信念を強くした小野瀬。

当時自分と10歳しか違わない30代前半の若い社長が、一代で会社をゼロから上場企業にまで成長させていった姿を側で見て、自分も頑張ればできるかもしれない、と身近に感じられたことも小野瀬の背中を押したという。

「今思い返すと、設立当初は起業プランや事業アイデアなどまったくないまま会社をスタートさせたので、まず最初にやったことは『仲間集め』でした。どんな事業をやるかよりも、“誰と一緒に働くか”が大きな会社を創るうえではとにかく大事だと思ったんです。だからこそ、自分たちで良い人材を採用して、育成し、活性化させることができれば、仮にどんな事業をやることになったとしても、信頼できる仲間たちとなら結果的に会社は伸びていくんじゃないか、と」

ディールは創業当時、EC業界経験者は社長の小野瀬のみで、ほか全員がEC業界未経験からのスタートだった。加えて、新卒や既卒が多いディールでは、業界だけでなく、営業・CS・人事・経理・広報などのどの職種も、未経験からの生え抜きのプロパー社員ばかりである。

そのため創業当初は、顧客から「小野瀬さんに仕事を依頼したい」と指名されることがたびたびあった。

しかし小野瀬は「会社は一人ではできないことをみんなと実現させる場」ととらえ、その状況を良しとしなかった。「自分がいなくても社員だけで会社が成長する仕組みを作ろう」と、人材の「採用・育成・活気」に最も時間をかけ、力を入れていった。

「経験からでしか人は学べないし、成長もしない」

そう考えるディールでは、「任せて伸ばす」、「若手抜擢」、「挑戦した結果による敗者にはセカンドチャンスを用意する」という三つの教育方針を掲げている。若手に多くの決断の機会を与え、成功も失敗も含め経験から学び、成長してほしいという想いの表れだ。

しかし、右も左も分からない未経験の新卒に最初から大きな裁量権を持たせることは、裏を返せば企業にとってのリスクとなる。それでも若い人材に成長の機会を与えるのは、同社が今ではなく未来を見据えているからだ。

「目先の利益だけを考えたら、若手に任せずに私やベテラン社員がやった方がいいのは当然です。でもそれでは会社を創った意味がないんですよね。会社とは一人では実現できないことをチーム(組織)で実現させる場所です。私一人では到底実現できないような大きなことも、社員みんなとだったら成し遂げられると信じて、この会社を創りました。だから、入社1年目は赤字を出しても仕方ない。2年目、3年目に立派な黒字社員となって、いつか会社の主役として活躍し、後輩から憧れられる存在になってほしい。そう信じて“若手の未来に懸けて”、リスクを承知でチャレンジの機会を大胆に与えています」

ディールでは、新卒入社比率は78%で、社員全体の平均年齢が23.8歳と若手が目立つ。男女比率では女性が80%を占め、管理職は全員が女性。若手かつ女性の活躍が目覚ましい。

女性が多い会社では「働きやすさ」に偏りがちだが、ディールの場合は女性が「働きがい」や「やりがい」を持って会社の主役となり、バリバリ活躍しているのが特長だ。

中間管理職として活躍する新卒入社の女性社員が多く、身近なロールモデルが社内にたくさん存在することは、ディールならではの強みと言える。

自分一人では実現できないことを実現させる場所が会社

小野瀬が実現したいのは、「スイミー経営」だ。絵本に登場する魚のスイミーは、一緒に暮らしていた仲間たちをマグロに食べられてしまう。海の中を悲しみさまよううちに、スイミーは仲間に似た小魚の群れを見つけるが、小魚たちはマグロを恐れて、怯えて暮らしている。そこでスイミーは、100匹、1,000匹、1万匹の小魚で群れを作って、大きな魚に見せかけることでマグロを追い払い、自由に泳げる海を取り戻した。

「スイミーのように、一人では実現できないことも、同じ方向を向いた社員が100人、1,000人、1万人と集まって一致団結すれば、チーム・ディールで大きなことを成し遂げられる。だから弊社では、社員こそが主役なんだと伝えています。社長の私も社員と同じサイズです。私にできることはスイミーでいうところの『目』になって、方向性を示すことぐらいです。設立6年目の急成長中のディールには、圧倒的に成長できる環境があります。D2C×SaaSという、時流×時流のビジネスモデルを経験できることも、自分自身の市場価値を高めることにつながるでしょう。そして何よりも、小さな会社から大きくしていく、その一員になることができるのです」

創業社長の小野瀬自身が新卒でベンチャーに入社して、その会社が上場する過程を経験しているからこそ、この言葉には説得力がある。

小野瀬は、今後「社員数1万人を超えるスイミーのような会社を創ること(=スイミー経営)」をビジョンに掲げている。小さな会社が大きくなっていく過程に携わる。これはなかなか経験できることではない。こうした出来事に立ち会えるのは、ベンチャー企業ならではの魅力といえよう。

そして、ディールの社員には、「この人と働きたい」「この人みたいになりたい」と思ってもらえる、「後輩から憧れられる先輩になってほしい」と小野瀬は繰り返す。

ディールでは、社員が一緒に働きたいと思う人物像を「素直でかわいいやつ」と定義している。元気で明るく愛嬌があって、新しい事業や領域に対して柔軟にチャレンジできる素直さを持った人。どんな事業をするかよりも、誰と働くかに共感してくれる人。ディールではそんな人材を求めている。

公開日:2023年1月27日

リスナーの目線

「一人ではできないことを実現させる場所が会社だ」。取材中、小野瀬社長が何度も口にされた言葉です。一緒に働きたいと思った人を採用し、未経験の若手に任せるリスクをものともせず、今ではなく未来に懸ける。若手を信じて挑戦の機会を与え、失敗してもセカンドチャンスを用意する。そうすることで「社員が会社の主役となり、その先輩社員に憧れた後輩たちが入社する会社にしたい」。そう願う小野瀬社長の言葉に、社員への愛を感じたと同時に、若手が活躍する組織づくりの秘訣を知ることができました。成長フェーズにある同社には、拡大していく過程を中から体験できる貴重なチャンスがあります。仲間と共に新しい挑戦がしたい人には、またとない職場ではないでしょうか。

Profile

1993年東京都生まれ、茨城県出身。2015年東海大学工学部卒業後、テモナ株式会社、株式会社サイバーエージェントを経て、2017年に株式会社ディールを設立。
「顧客を成功に導く」を企業理念に掲げ、SaaS事業、D2Cソリューション事業などを展開。

Credit

インタビュー・執筆:宮原智子/編集:山田富美
撮影:田中振一

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