
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
お客様のみならず
社員をも幸せにすることが
自己実現につながる
ファイナンシャル・ジャパンに入ってよかった
そう思えるような人を増やしていきたい
高山 大輔
Daisuke Takayama
「頑張っても、なかなか成果に結びつかない人を応援したい」そんな想いを胸に、保険営業職に関わるメンバー60名を率いるのは、ファイナンシャル・ジャパン株式会社で首都圏第一支社長を務める髙山大輔だ。自分自身、社会貢献性が高く、心も豊かになる仕事をしたいと飛び込んだ保険業界で、もっとも重要視しているのは「自己実現」なのだという。
「保険営業の仕事は自分をコントロールしやすく、自己実現を目指すにはとてもよい選択だと思います。一方で、意欲はあってもお客様とのご縁が得られず、生計を立てていくことさえ難しくなり、道半ばで諦めてしまう人が多いという現状もある。そうした方々を成功に導き、自ら掲げた目標を達成してもらいたいのです」
ファイナンシャル・ジャパンでは、フルコミッションという報酬体制を採りながらも、営業職の社員に対して、月に10件前後の「見込み客との初回面談」を提供する仕組みがある。面談が設定されたお客様とちゃんと向き合えば成果を出せるビジネスモデルだ。
それを可能にしているのは、提携先企業が抱える会員組織に向けた、ファイナンシャルプランナーの派遣サービス。こうしたマーケティングを個人で取り組むのは難しいが、会社として仕組みづくりをすることで、成功への道のりを格段に縮めることができるのだ。
「同様の取り組みをする競合はありますが、ファイナンシャル・ジャパンでは提携先企業がより大きなメリットを享受できる仕組みを構築している点で、高い優位性があると自負しています。こうしたマーケティング施策により、当社に入社する以前はまったく成果が出せていなかった社員が売れっ子になっていたり、後輩を指導する役職に就いていたり、嬉しい事例が続々と出ています。人は変われるのだということを日々実感しますね」
社員の成功をさらに後押しする育成体制も充実している。民法や税制、社会保険など、多岐にわたる分野の基礎知識を学べるのはもちろん、お客様の本心や隠れたニーズを引き出す力、あるいは、「なぜこの仕事をしているのか」という使命感を養うためのマインド研修まで、実に幅広い。また、コロナ禍でお客様との対面営業が難しくなっている昨今、ウェブ商談時に好印象を持たれるカメラやマイク、ライトの位置など、メンバー同士が知恵を出し合って学び合う機会も増えているのだという。
その根底には、単純労働がAIやロボットに取って代わられる時代にあって保険営業には、人間にしかできない領域があるのだという矜持がある。
そしてこうした学びや研鑽を「ひとりでやらない」ことがファイナンシャル・ジャパンの基盤にある考えだ。お客様先で何か困ったら、会社に帰れば相談できる仲間や上司がいる。自分ではなかなか気付けない弱点なども、仲間の存在があればこそ見えてくる。
「正直、社員の中には会社への帰属意識の高い人もいれば、稼げる仕組みがあるから会社に属している一匹狼的な人もいます。価値観は人それぞれですが、自己実現を叶えるためにどんなフェーズにあっても構わないので会社の仕組みを利用して成功してほしい。その成功体験がお客様のため、そして会社のためになるからです」
学生時代は、東京農業大学で醸造の勉強をしていた髙山。そのまま酒造業界に就職するものと考えていたが、就職活動を甘く見ていたことが仇となり、第一志望の内定を逃してしまう。半ば自暴自棄となり、卒業後も学生時代からのアルバイト生活を続ける中、長く仕事を共にしていたバイト先の先輩から、「お前は口が立つから営業に向いている」と言われ、営業職を目指すようになったという。その言葉をきっかけに、改めて就職活動を行った末に就いたのは、放送局の営業職だった。
その後2年弱の間に、営業職としてめきめき頭角を現し、金銭的にも十二分な見返りを得られるようになった髙山だったが、ある時、耳にした「お客様にありがとうと言われる仕事」という言葉に大きく心を動かされることになる。
そして遂に、保険業界への転身を決意。お客様の課題解決がより良くできる環境を求めて、ファイナンシャル・ジャパンへの転職を決めたのだった。
入社以来24時間365日、お客様のために何かできることはないかと仕事に全力投球。また、忙しい中でも時間を見つけては数々のセミナーに通い、自己研鑽を欠かさなかった。そうした努力の甲斐もあり、順風満帆にキャリアを積み重ねていった。
「人に支えられ、ご縁をいただいて仕事を継続していくことができました。たくさんのご紹介をいただけたのも、お客様のために頑張る姿勢を見てもらえたからだと思います」
短期間で成果も出し、マネージャーに就任。保険業界での経験もある程度は積んできた自覚もあったが、部下は自分よりも年長者が多く、髙山はそこで初めて、これまでの価値観が覆されるようなターニングポイントを迎えることとなる。
特に当初は、プレイヤー時代と変わらない独りよがりなマインドが残っていたため、マネージャーとして多種多様な人材と向き合う際、自分の価値観を押しつけてしまったり、メンバーからの意見を自分に対する文句だと思ってしまったりしたという。
子どもの頃からの負けず嫌いな性格も、マネジメントの面では足を引っ張ることとなった。物事を他人との比較や勝ち負けで考え、部下にも「あの人がこれくらい稼げるなら、君はこれくらいできるはず」と、他者と比較するような助言をするのが癖になっていた。
そんな髙山の様子を見かねた、当時トップ営業だった先輩社員から、「自己成長とは、今の自分に負けないことで得られるもの。部下はもちろん、おまえ自身も、他人との比較は止めたほうがいい」と言われ、頭をガツンと殴られたような思いがした。
「私は心理学が好きで、関連書籍もよく読んでいるのですが、高名な心理学者であるマズローやアドラーも、他人との比較、勝ち負けばかり気にしているうちは、承認欲求のフェーズから抜けられず、その結果、成長が見込めなくなってしまうと説いています。先輩の言葉で我に返ってからは、他者との比較をしないよう心掛けました。この経験がなければ、今の私はなかったと思います」
こうした試行錯誤を経て支社長となった現在は、「社員に対して貢献したい」という想いがますます強くなっているのだという。そして、「髙山がいるから仕事がしやすい」「成長が実感できる」という声が上がってくるのが何よりの喜びだと感じている。まさに、支社長として自己実現ができていると感じる瞬間だ。
入社7年目となる髙山。「今がいちばん気持ちよく仕事をさせてもらっている」とファイナンシャル・ジャパンの環境に満足しているという。さらに、会社として社会貢献をしていくためにも、向上心のある仲間を増やしていくことが最大のミッションだ。
支社の理念には、「お客様の利益を最大限に追求すること、そのために互いの多様性を認め、尊重しあうこと、挑戦・成長をし続けること、人の喜びを自身の喜びにすること、そして、豊かであり続けること」を行動指針として掲げている。
「お客様のためにならないような仕事では、事業として続いていきません。また、それぞれのお客様にも、そして会社の仲間にも、様々な価値観や考え方の違いがある。そうした多様性をいかに尊重できるか、その度量次第でお客様や仲間からの信頼度も変わります。そして、前述のマズローも言うように、人間の欲求は非常に深く、何かが欠乏するとすぐに悪い方に向いてしまいます。だからこそ、人に貢献をして喜ばれることを自分の喜びとするような価値観を持っていてほしいと思います。さらに、人に与えるには、自分が持っていないと与えられません。ですから、豊かであり続けることも重要なのです」
今後はさらに拠点を増やし、全国トップクラスのシェアを獲得できる会社を目指していく。「そのためにも、社会貢献の意識が高く、向上心のある人を引き上げていって、支社を任せられるような人材を育てていきたい」というのが、当面、髙山が実現したい目標だ。
「部下たちに成功してほしい」という想いが言葉の端々ににじみ出ていました。ご自身も若くして成功されていますが、それまでの道のりをとてもオープンに話され、少しも気取ったところがないのが印象的。成功には地道な努力がつきものですが、よりスマートな方法で実現するにはどうしたらいいのか―― その秘訣を知りたい方は、ぜひ髙山さんの話を一度聴いてほしいと思います。
首都圏第一支社 支社長
1988年生まれ。埼玉県出身。2012年、「お客様から感謝される仕事をしたい」と決意し、金融業界へ。2014年ファイナンシャル・ジャパン株式会社入社。2017年9月より現職。客観的判断に基づいた思考力を武器に、組織をまとめている。趣味はグルメめぐり、ジムトレーニング、旅行、知識の自己研鑽。
インタビュー・執筆:三本夕子/編集:垣畑光哉
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
一人ではできないことを、チームで実現させるスイミー経営
入社1年目にして大阪本社の新規プロジェクトに抜擢。2年目には東京拠点の立ち上げを担う
写真家と事業家、二つの顔で自然や動物に寄り添う
タグ