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ストーリー役員

コンサルティング業界で培った知見を活かし、「つなぐ」立場として新しい時代の変革を支援

社員_アクセンチュア

アクセンチュアのDNAを日本中に広め、
新たなイノベーションの創出に貢献

チャレンジに手加減しない。
「自己実現のプラットフォーム」で
モチベーション向上へ

アクセンチュア株式会社
相談役
程 近智 / Chikatomo Hodo

分野とのつながりが重要な時代に、イノベーションを生み出す

世界最大規模の総合コンサルティングファームとして知られるアクセンチュア株式会社。同社では、「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の領域で幅広いサービスを提供している。その事業の根幹は、問題を的確に識別し、その問題に対して最適なソリューションを考えた上で、クライアントとともにアクションに移して成果を出していくという一連のプロセスだ。

同社の日本法人代表取締役社長を約10年間務め、現在は相談役に就いている程 近智は、「経済界はもちろん、公共団体や教育の世界をはじめさまざまなコミュニティなどにアクセンチュアのプレゼンスを広めていくことが今のやりがい」と語る。
現在のアクセンチュアは、1982年に程が入社したときよりも、クライアントにとってミッションクリティカルな領域での仕事が増えた。そこで付加価値を出すためには従来のコンサルティングやソリューション作り以外にもいろいろな工夫が必要となった。例えば、業界横断的にチームを形成したり、大学と提携したりするなどして、エコシステム(業界や製品が連携して大きな収益構造や社会課題解決に向けたネットワークを構成すること)の形成に取り組むことも多い。

「その背景としては、自動車業界や金融業界などをはじめ、ほかの業界や業種とつながることで企業価値や商品価値が高まるケースがたくさんあることが挙げられます。コンサルタントとしての専門性以外にビジネスセンスやネットワーク力などを求められます。その期待にこたえられる人材をしっかりと供給できているかどうかは、常に考えていますね」

程は相談役のほかにも、財界活動をメインとしながら、アカデミア(学術的分野)での人材育成、企業の内部に深く入り込んだコンサルティング、社会貢献活動の支援など、「社外業務」にも積極的に取り組んでいる。また、社会貢献活動の一環として「エンジェル投資家」として活動する側面も持つ。

「メインの財界活動では、アクセンチュアでの知見・経験が存分に活かされています。今や一企業の力だけでは、新しいイノベーションを起こすことができません。企業は、業界内外の他企業やスタートアップ、行政機関など、さまざまな組織と連携する必要があるでしょう。また、社内にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)をつくる動きも活発になってきています。そのような活動をコンサルティングするだけでなく、最適な人脈をマッチングさせることも、私の仕事のひとつです」

エコシステムがますます必要とされる時代の中で、程は新しいイノベーションを起こすための「潤滑油」としての役割を担う。そのような役割を任されているのも、アクセンチュアでコンサルタントとして挑戦し続けた、豊富なケースの蓄積の結果だ。

現場経験を活かしながら、「真の生産性向上」のための礎を築く

「私はアクセンチュアに入社した当初から、3年ごとに自分のキャリアを見直すようにしていました。45歳で仕事を辞めて社会貢献に注力するか、スタートアップ企業を立ち上げたいと考えていたので、『45歳までのキャリアをどのように積んでいくべきか』を強く意識していたからです」

そのように「3年ごとのキャリアの見直し」を行っていた程は、入社4年目のときに、社内で新しく立ち上がった金融機関向けの事業に自ら手を上げて異動する。それは、もともと新しいものが好きな性分だったからでもあるが、当時はバブルがはじける前で「金融が世の中を動かしている」と感じていたことも大きかった。程は金融の世界をより深く知るために、休職してビジネススクールに留学し、1991年にコロンビア大学でMBAを取得。MBA取得後は「金融機関に転職しよう」と考えるようになった。

「それでもアクセンチュアに残ったのは、自由でオープンで、新しいことにチャレンジするという、この会社の文化が好きだったからです。それに アクセンチュアには『ご縁』を感じました。ある外資系金融機関から内定を得た後、新橋駅で偶然会った当時のアクセンチュアの社長が『戦略コンサルティングの部署をつくるから』とMBAを取得した私に声をかけてくれたのです」

そのような経緯もあり、他社の内定を辞退して、プレイングマネージャーとして戦略グループの立ち上げメンバーに加わった。しかしMBAで学んだことはほとんど役立たなかった。「教科書的な提案書」を上司に何度も却下され、「理論」と「現実」をつなぎ合わせた革新的な提案の難しさを痛感し、挫折を味わうことになる。
また、当時のアクセンチュアでは「長時間労働」は当たり前だったため、遅くまで資料を作り直すこともしばしばだった。

「私が2006年に代表取締役社長に就いたとき、『この会社の社員にとって、本当によい働き方とは何か?』を本気で考えました。グローバル企業であるアクセンチュアが、日本にとって欠かせない存在になるためには、どのような変化が求められるのか。『世界基準』と照らし合わせてギャップがある部分については、『この会社の働き方と本当に合っているのか?』と考えながら模索し、変化させてきたのです」

同社では、現在の社長が旗振り役となり、「アクセンチュアで働くすべての社員が、プロフェッショナルとしてのあり方に、自信と誇りをもてる状態」を目指し、2015年から組織風土改革『Project PRIDE』をスタートさせた。この改革では長時間労働から脱却し、限られた時間の中で最大の生産性をあげながら、「自己成長」や「大切な人と過ごす」ための時間の確保や、さまざまな価値観やバックグラウンドを持つ人材がさらに活躍できる組織作りを目指している。この結果、残業時間の大幅な削減や離職率の低下のみならず、女性社員比率の向上や有休取得率の向上など、まだ道半ばではあるものの、着実な成果が生まれ始めている。

「多くの企業で課題に上がるのは、戦略が有っても、『能力が足りない』などと結局は“人”に帰着していますよね。“まず人ありき”という方針のアクセンチュアで働いてきた私は、『どのようにグローバル人材を育成し、会社を強くすればいいのか』と、社外業務でもよく意見を求められます。会社は常に満点という状態はなく、ネバーエンディング・ストーリーです。より良い会社をつくるためには、常に悩む必要があるのです」

個々人の「自己実現」のために、会社を活用してほしい

アクセンチュアでは、働き方改革に取り組みながら、優秀な社員を育成し続けている。程は、同社のDNAを引き継いだ社員たちが、「スタートアップやエコシステムの協業先に巣立っていき、活躍していることがうれしい」と話す。

「社長就任当初は、会社を卒業していく社員を引き留めたいと思っていました。しかし、就任から1~2年経って、それは無理だと気づいたのです。そもそも、私自身がアクセンチュアでずっと働こうとは思っていなかったわけですから。だから引き留めるのはやめて、社員が自己実現できるように、社内外のいろいろな分野にチャレンジできたらいい、と。そのように吹っ切れたことで、結果として優秀な人材を社会に輩出できたのでよかったと思います」

さらに程は、「社員には、本当にやりたいことを見つけるために、アクセンチュアを『自己実現のプラットフォーム』として活用してもらいたい」という。
程の考える「三方よし」の3つとは「クライアント」「自分」「会社」であり、クライアントが幸せであれば、社員自身も幸せになることを意味する。会社がその土台を用意することで、社員はモチベーションを上げられるはずだ。そのため、アクセンチュアでは「社員一人ひとりと契約している」という意識を持ち、社員一人ひとりに合った制度やキャリアパスを用意している。

これからの社会を担う若い世代の人たちについて、「『クライアントと自分と会社』という三方よしを実現できるようなキャリアや会社を選んでほしい」と程は考える。また、自立できるようなスキルを身に付けられることや、「自分をモチベートするものとは何か」を考えた上での仕事選びが重要だという。

「必要なスキルが身につかず、モチベーションも保てないようであれば、会社の規模やネームバリューだけで選んだ就職先で失敗する可能性が高くなるでしょう。スキルが身に付き、本当に自分を奮い立たせてくれる会社であるかどうかは、会社の中身を見なければわかりません。自己実現するために、複数の会社を経験することは当然のことだと思います」

程は、自身の「次なる3年のキャリア」について、「今はプレイヤーではなく監督側として、結果を出せる日本型のガバナンスを構築したい」という。

「今、世界では、ソーシャルバリューをビジネスモデルに埋め込んでいる企業に価値がある、という論調が高まっています。ソーシャルバリューを生み出すためには、高い倫理観や歴史観を持ち、利益を上げながらも社会貢献をしなければいけません。そのような社会起業家的な発想が、日本企業にも求められているのです。より多くの日本企業がこれに気付き、より積極的になることができれば、今後はますます面白いビジネスのエコシステムが生まれていくことでしょう」

リスナーの目線

世界最大の総合コンサルティングファームの元・日本法人トップということで、取材陣一同、緊張感を持って臨んだインタビューでしたが、官民学をつなぐハブ的役割を現在も担われているバランス感覚のなせる業なのでしょうか。その語り口は極めてわかりやすく、私たちの心にスッと入って来るのです。図らずも、グローバルリーダーの在るべきリーダーシップを垣間見た気がしました。

インタビュー・編集/垣畑光哉、流石香織  撮影/田中振一

Profile

1960年生まれ、神奈川県出身。スタンフォード大学工学部卒業後、アクセンチュア株式会社に入社。91年、コロンビア大学経営大学院でMBAを取得。復職後は戦略グループ統括パートナー、通信・ハイテク本部統括本部長などを経て、2006年に代表取締役社長に就任。2015年に取締役会長を経験したのち、2017年に取締役 相談役に就任した。早稲田大学客員教授、東京大学経営協議会委員、経済同友会副代表幹事、複数社の社外取締役なども務める。

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