
病院を飛び出した理学療法士が鳥取県でつくる「つながり」
某航空会社 客室乗務員
(前職:株式会社カスタマーリレーションテレマーケティング スーパーバイザー)
C・Mさん
「CRTMで身に付けたスキルが、今、エアラインの客室乗務員として活かされています」
C・Mさんは、2016年、カスタマーリレーションテレマーケティング(CRTM)に新卒入社。2年ほどで退職し、客室乗務員(キャビンアテンダント=CA)(以下、CA)に転職した。
子どもの頃から、TVドラマの中のCAに憧れていた。しかし、就職活動でチャレンジするも、夢は叶わず……。別の選択肢に目を向けたとき、出会ったのがCRTMだった。
働く人や社風に魅力を感じ、入社を決めた。
入社後は、コールセンターに配属。個人のお客様に電話をかけ、インターネットサービスやコスメなどの商品を案内する「テレマーケティング」業務に就いた。
コミュニケーション力は普通にあると思っていたが、初対面の人、しかも年配のお客様が相手だと、緊張してうまく話せない。話を聴いてもらえず、すぐに電話を切られてばかり。何がダメなのかわからず、契約を取れている先輩や同僚にコツを聞いた。
声の高さ、口調、話すスピード、あいづちの打ち方――上手な人を真似したり、独自で工夫したりするうちに、リズミカルな会話のキャッチボールができるようになった。
「電話なので、お互いに表情が見えません。だからこそ、相手に『笑顔』が伝わるような話し方を心がけていました。優しそう、誠実そう、と感じていただけるように」
業績を挙げられるようになり、1年半でスーパーバイザー(SV)に昇格。10代~50代のアルバイトスタッフを含め、幅広い年代で構成されるチームのマネジメントを手がけた。
そして、入社から2年に満たないうちに、退職を決めた。
仕事への達成感を得て、自分のスキルに自信が付き、成長に手応えを感じたからだ。
「あきらめた夢に、もう一度チャレンジしよう」という想いが湧き上がった。
CRTMを退職後、事務の仕事をしながらCA養成スクールに通学。1年後、航空会社の中途採用に応募し、採用された。
「学生時代の就職活動のときは、面接の場でガチガチになっていましたね。準備しておいた受け答えの文章を、ほぼそのまま丸読みしていました。でも、電話営業の場数を踏んだことで、対面コミュニケーションでもアドリブが利くようになった。相手のリアクションに応じて臨機応変に受け答えをしながらも、自分が伝えたいことを伝えられるようになったんです」
CAになる夢を叶えた今、「いろいろなお客様と関われて楽しい」というMさん。コールセンターのマネジメントで、幅広い年代のスタッフとコミュニケーションをとってきた経験が活きている。
しかし、華やかなイメージの裏側には、地道でつらい仕事もある。
特に、不満や怒りの感情をぶつけてくる搭乗客への対応には神経を使うが、そんな場面でも、CRTMで培った対応力が発揮されているようだ。
「相手がどんな気持ちなのか、何を伝えたいのか、冷静に受け止める。相手に共感、同調することで気持ちを落ち着かせ、安心していただく。真摯に説明し、理解・納得を得る。そんなコミュニケーションのとり方を身に付けたことが、CAの仕事に役立っていると思います」
また「チームワーク」においても、CRTMでの活動とCAの動き方には共通性があるという。
「搭乗勤務中、気にかけるべきお客様の情報や、機内で起きたトラブルなどの情報を他のCAたちと共有し、連携をとって対処するんです。チーム内でコミュニケーションをとり、課題を解決したり、対応力を高めたりすることも、CRTMで身に付けたスキルの一つですね」
今もCRTM在籍時代の先輩や同僚と連絡を取り合って食事に行くなど、交流が続いている。
「CRTMにいた時期を振り返ると、一番に『楽しかったな』というイメージが浮かびます。仕事はしっかりこなして、オフタイムは楽しく。そんなメリハリが利いていて、尊敬できる仲間が多かった。所属している組織が変わっても、お互いにいい刺激を与えられる関係であり続けたいですね」
インタビュー・編集:青木典子、垣畑光哉/撮影:石本文子
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