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「人」「食」「社会貢献」を起点にビジネス総合力を身に付け、即戦力として活躍
楽しみ方もトータルで提案する
ライフスタイルカンパニーへ
成長事業で人々に新しい価値を。
上昇志向が低い時代に
仕事で社会に貢献できる幸せを伝えたい
C Channel株式会社
代表取締役 CEO
森川 亮 / Akira Morikawa
『クリッパー』と呼ばれるインフルエンサーなどが動画で情報発信する女性向けメディア・C CHANNELを中心に、ECやアパレル、マーケティングなどの事業を展開するC Channel株式会社。2015年にLINEの代表取締役社長を退任し、C Channelを立ち上げた代表取締役CEOの森川亮が目指すのは、「女性の笑顔を作るメディアカンパニー」だ。
会社で働くスタッフにも女性が多い。社員の約6割、アルバイトも含めると約7割が女性。おしゃれや新しいものが好きな女性たちが働くオフィスは、明るく華やかだ。女性向けに特化した事業だからこそ、女性が幸せになる世界を作るべきだと感じている。
トレンドの最前線で働きたいと願うスタッフが多く集まる一方で、成長分野の新しい事業を手がけるC Channelでは、自分自身の成長意欲や未来を作っていくという意思も求められる、というのが森川の考えだ。会社として成長し、これまでにない新しい価値を生み出しライフスタイルを人々に提案していくことが、社会全体の幸せにつながるからだ。
「離れた両親からの結婚へのプレッシャーを感じたり、結婚して家庭と両立が難しいという理由で仕事を辞めたり、その狭間で悩んだりする女性は多いですよね。そういった、自分の意思とは関係なく仕事を辞めざるをえない状況を、社会や女性にとって役に立つ、もしくは頑張りを後押し出来るような情報やメッセージを発信することで変えていきたいです。今は日本全体が、仕事は頑張りすぎず楽しく生きようという空気になっているように思います。たしかに楽しく生きるのは良いことですが、少し背伸びをして仕事に取り組むことで、見える世界も価値観も変化します。仕事で少し背伸びをして踏ん張ってみると、人生の幸福度が増していくと伝えていくことが目の前の課題ですね」
森川は、社会全体の幸せと事業の成長が両立する仕組みを模索している。女性にとっての幸せは何なのか理解するため、ユーザーや女性社員との対話にも時間を惜しまない。落ち込んでいる社員と話をしてメンタル面のサポートをしたり、飲み会を主催して社員たちの夢を聞き出したりと、人のケアをすることも会社での自分の重要な役割だと語る。
「日本が元気になるためには女性の笑顔が大事」という気づきから事業を成長させた森川は、C Channelを軸に、女性向けサービスやメディアの事業を次々に拡大していった。
「C Channelは順調に視聴者数を増やしましたが、女性の笑顔を生み出すためには、動画メディアだけでできるのだろうか?という問いかけが、次の事業に派生していきましたね。C Channelのインフルエンサーがある商品を紹介するのなら、私たちはその商品のクオリティにも責任を持たなければいけないし、その商品を広く提供していきたい。女性たちがほしい別の商品があるのなら、それを作っていく。そのように、求める側と提供する側両方のことを常に考えてサービスを広げています」
インフルエンサーの影響力を活用した動画配信サービスは、インドネシア、タイ、台湾といったアジアの地域でも展開。インフルエンサーの力を企業のプロモーションに活かすインフルエンサーマーケティングのサービスや、女性の求めるものを提供するEC事業やインフルエンサーがプロデュースするアパレルブランドも立ち上げた。
さらに、「独身の女性だけでなく、ママにも幸せになってもらいたい」と、ママが知りたい情報を提供する動画マガジン「mamatas」もスタート。動画でアイドルやお笑い芸人などのタレントを発掘・スター化する仕組み「mysta(マイスタ)」も開始した。2020年にはナノインフルエンサーとブランドをマッチングする新しいインフルエンサーマーケティングのクラウドサービスを開始するなど、女性のための女性のパワーを活かしたサービスを次々と展開している。
LINEの元社長というキャリアが広く知られる森川だが、大学卒業後は大企業やベンチャー企業で数々の新規事業を手掛けてきた。森川が常に目指してきたのは、成長事業であり、なおかつ社会にとって意味があると確信できる分野だ。
「日本を元気にするプロジェクトをやりたい、これからの時代にメディア変革が起こると思い、LINEの社長を退任してC Channelを立ち上げました。今思えば、その判断は間違っていませんでした。そして今は、モバイル動画の時代が来ています。ただ、その中で成功できるかどうかは、私たちの努力次第ですね」
通信技術の急速な発達や、物ではなく体験に興味がシフトしている人々の消費行動にもとづく現在の市場では、動画メディアを中心とした事業がさらに成長する余地があると森川は確信している。
「これからさらに通信環境が整えば、常に通信速度の速いネットにつながっている状況になります。情報を送受信する方法の多くは、動画になるでしょう。動画を見るモニターも、スマホやPCやテレビだけではく、車やビルや服と、その場所が多様化していくはずです。すると、動画にタッチすれば物を買えるという、動画とECの融合が当たり前になっていくと予想しています」
また、森川は、動画とECが融合した市場では、実店舗で商品を販売しその場で持って帰るような店舗型の販売形態は減少していくと予想している。実際、工場を持たないファブレス企業が成功しているケースが増え、ますますブランドの価値が重要になっている。そのブランドを作るのは、人々のライフスタイルから提案ができる会社か、インフルエンサーだ。そして、ライフスタイルを提案できるのがメディアだ、と森川は考えている。
だからこそ、C Channelの今後のミッションとして、「女性が商品を買い、それをどう活用して、どう幸せになるのか」とライフスタイルまで含めて提案することを掲げている。アジア全域にその価値を提供し、そして、関連するサービスや商品を生き方や暮らし方に合わせてトータルで提案する「次世代のメディアカンパニー」になることが目標だ。
日本を元気にしたいという目的で会社を立ち上げた森川は、ビジネスで社会に貢献するだけでなく、働き方の面からも日本全体を幸せにしたいと願う。そのためにもまずは、自社のひとりひとりの社員と向き合い話をするところから始めている。
「現在の日本は、国の人口も減っていて、未来や働くことに対して希望を持ちにくい環境でもあります。ですが、「働く」ということで自身のスキルアップやメンタルの変化、人として成長するなどができます。社員が目先の給料のことしか考えていない、そんな働くことに希望が持てない状況を変えていきたいんです」
一方、成長を強く望まないスタッフたちで成果を上げる組織作りにも注力する。指示通りに動くだけでなく、自らの手が価値を生み出せるようになる。その結果、仕事に対するモチベーションが向上し、成長意欲が湧き出てくる。そんな状態を作ろうとしている。
「マニュアルを作り、指示すれば決まったことはできるかもしれません。ただそれだと、決まっていないことを自ら率先して進めていくことが難しくなります。マニュアルで決まっていないものを、スタッフがどう意欲を持って精度高くやれるようになるかというところは今の課題ですね。スキルを上げる取り組みをしながら、さまざまな特性を持つ社員たちによって、どう成長する会社を作れるのか考えています」
そんなスタッフでも成長できる仕組み作りのカギとなるのは、若手とベテランのスキルの融合だと森川は考えている。それが、C Channelの描く世界に近づくカギなのだ。
「新しいものが好きという若いスタッフの特性は、大きな強みです。スキルや経験がある僕たちベテランと、新しいもの好きの若手を組み合わせることでイノベーションを起こせるのではないかと思っています。そのための取り組みを、バランスをとりながらやっています。若い人たちが自ら社会を変えようという想いで立ち上がり、労働時間など気にせず頑張れる社会にしていきたいと思います」
生年月日 | 1967年1月13日 |
---|---|
出身地 | 神奈川 |
血液型 | A |
星座 | 山羊座 |
家族構成 | 妻・長女(大学生) |
座右の銘 | 七転び八起き |
WAOJE Tokyoに入った経緯 | 迫さんの紹介 |
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WAOJE Tokyoで得たいこと | 国内と海外のネットワーク |
こんな貢献ができます | インフルエンサーマーケティングや動画・SNSマーケティング、特に女性向け |
こんな人とつながりたい | 女性向け事業をやっている方 |
興味があること | #動画 #インフルエンサー #化粧品 #ファッション #海外展開 |
以前取材させて頂いたのは3年前のこと。以来、ウェブメディアに留まらず、1万人規模のイベントや物販、そして海外進出へと凄まじい勢いで展開されていて、全貌を理解するのに四苦八苦するくらいでした。そして前回同様、一番感銘を受けたのは森川さんの視座の高さと、どこまでも俯瞰している世界観。自社よりも社会、日本よりも世界を常に見渡すスタンスは見習いたいものです。
1989年筑波大学卒、日本テレビ入社。1999年、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程を修了しMBA取得。その後ソニーに入社。 2003年ハンゲームジャパン(現LINE株式会社)入社、07年社長。2015年3月、同社代表取締役社長を退任。同年4月、C Channel株式会社代表取締役社長に就任。2020年5月C Channelは東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場。
インタビュー・編集:垣畑光哉、川辺美希/撮影:平山論
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