
好奇心を持つことがお客様の楽しみに繋がる
リスナーズ株式会社
代表取締役CEO 垣畑光哉
聖心女子大学
文学部教育学科 3年 徳田菜苗
リスナーズの由来はその名の通りlisten-聞く-であるが、同時に「傾聴」という意味も持つ。大学を卒業後、10年間保険会社に勤めた垣畑社長は、仕事を通して「わかりにくいことをわかりやすくする」ことに面白さを感じ、現在のリスナーズの礎となる事業を立ち上げた。「本を作ってみようかなって思って」と思いついたのがきっかけだった。私たち学生だけでなく、仕事をする人たちのほとんどが、仕事で企業を訪れるときにそのホームページを見るだろう。垣畑社長も同様にして思ったのは、「企業のホームページってわかりにくい」だった。そこで7年前に25社の社長にインタビューし、一冊の本を出版。当時は一人で25人のライターが書く25個の記事を均一化させるのに苦労したそうだ。社長に会って30分でも1時間でも話を聞くと、その人の経歴・人柄・今考えていることがわかる。そうしてその声をまとめて発信することで理解不足や誤解といったロスが減るのだ。
近年企業しやすい環境、新しいサービスを生み出すことが昔よりも身近であり、「起業したい若者が今すべきことは」と尋ねると、「遠回りしてみることも大事」と答える。社長が大学入学時に掲げた目標とは「4年間遊び倒すこと」だった。圧倒的に女子が多いインカレサークルに入りテニスをするときは真面目に、遊ぶときは思いっきり遊び、部長も務めた。。ディスコが流行した時代で、先輩の顔パスでクラブは出入り自由という環境の中、400人規模のクラブイベントを企画し、協賛を集めるなど、人を動員するということを経験。そうした場で「大人とかかわったり、女の子をナンパしたり、ノルマのチケットを売ったりすることが、今考えると様々な仕事につながっているから回り道をしてみることも大事」と話す。
初めて取材でフィリピンを訪れるとき、垣畑社長は友達から散々脅かされたという。当たり前に街中で警備員が銃を持っている国であり、空港に着いた瞬間からピリッと張り詰めた空気に恐怖心を抱いたそうだ。しかし現地の人と交流してみると、とてもフレンドリーでなんだか楽しそうで、「あれ、なんだかいいところかも」と印象が大きく変わったという。一番好きな国はタイであるといい、バンコクでは仕事終わりに、現地の経営者達から代わる代わる飲みに誘われ、気づいたら5日の滞在中、毎晩飲み会なんてこともある。そうしたふらっと飲みに行けるような友人を、世界中に作ることが今の社長の夢だ。現地の人々との関わりからは、新しい仕事や出会いが生まれたり、今後のリスナーズの在り方に気付かされることもあるのだという。海外の人と日本人をつなぐにあたって、ストーリーはとても有効であると考え、海外進出もそう遠くない未来に実現したいそうだ。AIや通信技術が進み、人と人が直接コミュニケーションをとる機会が減っている現代、「聴く」ことを仕事とすることはとても人間味のある温かいサービスだと感じ、「世界中を旅するように仕事をするのが幸せ」と答える垣畑社長だからこそできることなんだとわかった。
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