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自社の社員からの紹介によって候補者を選考して採用する、リファラル採用。
会社と応募者のマッチングの精度が高く、定着率の向上につながる採用方法として今、注目されています。
ただ、新しい施策としてリファラル採用を取り入れたはいいものの、思うように採用が成功せず悩んでいる方もいるかもしれません。
そんなとき、リファラル採用が失敗してしまう原因はどこにあるのでしょうか?
今回は、リファラル採用のよくある失敗事例や、トラブルが起きないための対策について詳しくお伝えします。
リファラル採用がうまくいかないとき、採用の現場ではどのようなことが起きているのでしょうか。
具体的な失敗事例をお伝えします。
リファラル採用を制度としてスタートしたものの、社員から実際に、紹介が順調に発生しないというケースもあります。
紹介できる社内制度を整えても候補者が見つからなければ、リファラル採用のメリットを受け取ることはできません。
社員が候補者を紹介しても、その後の選考過程を全員が必ず通過するとは限りません。
そのため、紹介した応募者が不採用になったときに、もともとの知人であった社員と候補者の関係が悪化するというリスクもあります。
また、不採用になったときのお互いの気まずさを想像して、リファラルをためらっている社員がいる可能性もあります。
人材を何人も紹介する社員と、リファラルに消極的な社員が分かれてしまう、という失敗例もあります。
さまざまな社員が、社内の各ポジションで活躍できる人材を紹介することで、効果を発揮するのがリファラル採用です。
制度を利用して紹介を行う社員が限られているという場合は、リファラル採用が社内で浸透しているとは言いにくいでしょう。
人材を紹介することで、面接が行われたタイミングや候補者の入社時に、インセンティブを受け取れる制度を設けている企業もあります。
そのため中には、報酬を得ることを目的にリファラルに力を入れる社員が増えてしまうという失敗例もあります。
報酬が主な目的になれば、スキルや適性について熟慮しない安易な紹介が横行し、人材とポジションの適正なマッチングが行われないというリスクが生まれます。
リファラルで人材が入社した後に起きるトラブルが、社員の連鎖的な退職です。
紹介で入社した社員と紹介元の社員の関係性が深いがゆえに、会社に不満を持ったり、他の道を見つけたりしたときに、両者が共に退職してしまうこともあり得ます。
また、一方の退社に影響されて、もう一方も連鎖的に退社するという事態が起きるというリスクもあります。
では、なぜこのような失敗事例が生まれるのでしょうか。解決策を知るために、まずはその原因を探りましょう。
リファラル採用が活性化しない理由のひとつは、社員のエンゲージメントが低いことです。
そもそも、会社のことを好きでなければ、他の人を紹介しようという意欲も起きません。
また、適切に人材を紹介するためには、会社のことを理解した上で、候補者が会社で長く活躍できる人かどうかを判断できるという素地を持っていることが必須です。
そのため、社員のエンゲージメントが低い場合は、紹介から採用につながる確率も高くありません。
紹介元の社員が、求人要件や、人材を求めているポジションのことを理解していないことも、リファラル採用の失敗につながります。
求める人材像を誤解していては、紹介した人がたとえ優秀であってもミスマッチが生まれ、採用は成功しません。
入社したとしても、紹介時のマッチングがうまくいっていなければ、早期に退職してしまうというリスクもあります。
社員がリファラルに意欲を持っていても、紹介のきっかけがないというケースも考えられます。
社員が、社外の集まりやイベントに参加する機会が少なければ、つながりを作ることもできません。
または、友人や知人との会食の時間がなく情報交換ができなければ、戦力となりえる人材を見つけることも難しくなります。
リファラルをすることで得られる金銭などのインセンティブは、人材を紹介しようと意識するモチベーションになります。
リファラルは、通常業務に別に追加される仕事のため、忙しいビジネスマンはとくに、きっかけがなければ紹介を意欲的に行わないケースもあります。
紹介件数が伸びないときは、インセンティブの制度設計や、報酬の金額に原因がある可能性もあることは押さえておきましょう。
リファラル採用の浸透を妨げている要因を取り除き、制度を推進させていくためには何が必要なのでしょうか?
具体的な方法を紹介します。
リファラル採用成功のためのポイントのひとつが、社員のエンゲージメント向上です。エンゲージメントを上げる要因は、主に次のとおりです。
・理念やビジョンの共有
・風通しの良い組織作り
・当事者意識の向上
・働きやすい職場環境
社員が理念やビジョンに共感することで、会社への愛着や帰属意識を高めることができます。
ビジョンが浸透していない組織は、まずは社員とビジョンを共有できる機会を作りましょう。
また、意見が通りやすく、社員がやりがいを感じられる組織作りも重要です。会社に貢献しているという実感が当事者意識につながり、エンゲージメントを高めます。
また、働きやすい職場づくりも、紹介を促すためには重要です。
適正な業務量が与えられ、過度なストレスがない職場であることは、エンゲージメントを高める基本的な要因です。
福利厚生の充実や、ワークライフバランスを実現する制度の整備など、働く人の満足度を上げる取り組みも有効です。
社員に採用の要件を理解してもらうことも、失敗しないためのポイントです。
会社が採用したい人材像を設定して、社員に説明する機会を設けましょう。
また、採用基準を明確にしておくことで、応募段階のミスマッチや、不採用になったときのトラブルを防ぐことができます。
社員が友人や知人に、自社の情報や働く場所としての魅力を伝えることが、紹介を行うきっかけになります。
社内の情報を共有できる環境作り、または社内報やイントラネットの充実も、紹介を促進するための手段のひとつです。
社外の人が自社で働く社員とコンタクトをとりたくなるような施策も、リファラル採用の活性化に有効です。
たとえばメルカリは、オウンドメディア「mercan (メルカン)」を運営。
インタビューやイベントレポートによってメルカリで働く人を紹介し、社員に会って話を聞きたくなる情報を発信しています。
候補者を紹介した社員に対する報酬がないという企業は、紹介の動機づけとなるよう、リファラル採用のインセンティブ制度を規定するのもひとつの方法です。
候補者の面談が実現したタイミングや、入社後に紹介者にインセンティブを支払う仕組みや、紹介したい人材と会食する際の費用を支給するという方法もあります。
信頼できる自社の社員が、よく知った人物を紹介することでメリットが生まれるリファラル採用。
一方で、人のつながりに頼る方法ゆえのリスクや失敗例もあります。
リファラル採用を取り入れたものの、なかなか成功しない場合は、どのようなポイントで失敗しているかを知り、課題を解消するための取り組みを進めましょう。
紹介による採用という制度自体に不安を感じている人は、リスクへの対策をしっかり行った上で、導入を具体化することをおすすめします。
<文:フリーランス/川辺 編集:リスナーズ/吉田>
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