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ストーリーイベント

【#コロナに負けるな】アジア・米国の海外販路展開・市場調査セッション

WAOJE TokyoWAOJE Tokyo_イベント最新ストーリー

日本とは全く異なる世界
海外事業を成功させるためのアイデアとは

各国で異なる多様な環境
対応に迫られた日本人起業家

主催:WAOJE Tokyo

株式会社北国からの贈り物

代表取締役社長

加藤 敏明 / Toshiaki Kato

 

SKY ELEPHANT INC

代表

荻須 広美 / Hiromi Ogisu

 

日本グローバルサポート株式会社

代表

木村 孝之 / Takayuki Kimura

イントロダクション

10月14日、海外販路展開、市場調査のプロに聞く、アジア・中華圏、米国への展開をテーマに、3名のパネルディスカッションがWAOJE Tokyo(*1)により開催されました。

*1 一般社団法人WAOJEとは、海外を拠点に活躍する日本人起業家のネットワーク。その東京支部であるWAOJE Tokyoが、今回のオンラインイベントを主催した。

10年の海外事業の足跡。ローカル企業との信頼関係が重要。(お話し:加藤氏)

本日は2010年から始めた海外事業について10年間どのように取り組んできたか、ということをお話させて頂こうと思います。

海外事業を始めたきっかけは、将来、日本の少子化がさらに加速し、日本経済が破綻してしまうことを危惧したからです。そこで、自分自身が海外に進出して、日本のよさを海外の人に知ってもらい、日本を元気にしたいと思いました。

いざ海外進出を決めた際に、いくつかの候補が頭に浮かびました。ヨーロッパは距離が遠く、アメリカは当時、リーマンショックの影響でドルが破綻するというリスクも想定されていたので、アジアを候補とすることに。結果、シンガポールに進出した上で、その後に中国へ進出しようと考えました。

そして、幸先良く2010年の6月にシンガポールに初めて訪れたその日に、たった一日で会社を設立出来ました。これは日本人のネットワークがあったからこそ出来た事です。この経験からネットワークの大切さを身をもって理解しました。

また、現地の法律で、シンガポールで会社を作るときは必ず経営者を現地のシンガポール人とする必要があったんですね。ですので、現地の人を月額30万で経営者として任命し、1年間事業を行いました。これが私のシンガポール事業スタートファーストラウンドです。

最初はとある食品の商談会で、ひと箱5万ぐらいの精製食品を日本から空輸するという事業の契約を取りました。しかし、出荷の1週間前に東日本大震災が起こり、日本からの生鮮食品の輸出が全面ストップ。震災の影響は他のビジネスにも悪い形で響き、そのまま現地の経営者との契約も終了。こうしてファーストラウンドは幕を閉じました。

ファーストラウンド学んだことは、海外事業はリスクがあるので、予算と期限をあらかじめ決めて、リスクも想定した上で行動してみるということです。この反省を活かし、セカンドラウンドの挑戦は、現地の日本企業と提携しながら、北海道物産展で1年に1回、蟹を販売するという取り組みを行いました。

日本の大手百貨店と手を組んで催事への出品を始めましたが、最初の5年程は赤字で、本当にこの事業で黒字化できるのか不安でした。しかし、5年経った頃には、1日の売り上げも30万程になり、このまま行けば事業化出来そうだという手応えをようやく掴み取れました。

そのときの学びとしては、日本で人気の商品がそのまま現地でも売れるわけではないということですね。なので、パッケージデザインや現地の言葉に合わせた説明文を掲載するなど、国ごとにローカライズが必要だと思います。そして、売れる商品ができたときには、それを思い切ってオリジナルデザインにし、大量に売って利益を出すということですね。

その他の要素として、商品をアピールするプロモーターもすごく大切ですね。自社の商品を理解してくれる販売員がいて、初めて商品が売れてきます。素晴らしい販売員だと各百貨店に顧客を持っているので、そのような方々と何回か取引する中で仲良くなり信頼関係を作って、販売してもらえるような関係性が出来ると、売上が一気に上がって来ますね。

加えて、インセンティブが非常に大切です。実績に応じた形で報酬アップするなど、報酬を還元する形でお互いの成長を分かち合うことが非常に大事だと思います。

このように、セカンドステージでは事業が拡大できましたが、5、6年すると事業の停滞が見られました。そこで、その状況を打破するために、サードステージとして、日系の企業だけではなく、思い切って現地のローカル企業と業務提携し、倉庫から販売の手配まで、多くの範囲を任せてみました。結果的にこの取り組みが大成功し、大きなターニングポイントとなりました。

販売エリアの拡大、物流コストの低下を達成し、また、現地の法律や特殊なルールに精通しているローカル企業だからこそ、商品登録作業などを劇的な速さで実行出来るなど、多くのメリットがありましたね。このように、サードステージにおいては、ローカル企業との信頼関係の下、業務提携がうまく進みました。

この信頼関係がコロナで功を奏しました。コロナの影響が出始めた3月以降、シンガポール、香港、台湾の日系企業駐在員の方は帰国してしまい、その日系企業と提携していた他の企業は、事業縮小や撤退等の厳しい状況に追い込まれています。

しかし、私達はローカル企業と業務提携をしっかり行ってきたため、売り上げに与える影響は僅かでした。むしろ日系企業の競合が減ったので、需要が高まってきたという背景もあり、業績は対前年120%と上振れしている状況です。このことからも現地パートナーや販売員との信頼関係が、いかに重要であるかということが分かります。

このように様々な苦労をしながらも5年程で事業を黒字化出来ました。今後はインバウンド向けに飲食事業を皮切りに、卸、空港、海外で「北海道の食材」をより幅広く提供するビジネスを目指していこうと思っています。

アメリカの展示会の状況。リアルでも、オンラインでも。(お話し:荻須氏)

本日は米国開催展示会の現状と、ウィズコロナ時代の販路開拓キーワードというテーマでお話させて頂きます。

まずアメリカのコロナの状況からご説明します。日本と比較するとやはり感染者数は多く、1万人当たりで比較すると、日本が7人のところアメリカはなんと224人ということで、30倍以上の感染者が出ていますね。ただ、州によってかなりバラツキがあり、カリフォルニア、テキサス、フロリダ州はずっと少なく、私のいるネバダに関しては29番目です。

次にアメリカの展示会の現状です。コロナ以前は、アメリカ全体で1万以上の展示会が年間に開催されていました。しかし、コロナの影響でそれらの展示会はほぼ中止または延期になり、トレードショー業界全体では2330億ドル以上の損失というデータも出ています。

しかし、この夏以降徐々に現地で開催される展示会が戻って来ております。ラスベガスマーケットという、年に2回開催されるインテリアやギフト系の大規模な展示会があり、実際に参加して来ましたので、その時の様子をご紹介致します。

初日の午前中は、ほとんど人がいませんでしたね。会場に進むにつれて、私も不安になって来ましたが、中に入ってみるとホリデーシーズン系のクリスマス商材系のショールームであるとか、ハロウィン関係のものギフト系のセールスレップを中心に7割程度はオープンをしていたという感じでした。2日間会場を歩いていましたが、初日の午前はほぼいなかったバイヤーも徐々に増え、コロナの損失分を何とか取り戻そうと、購入予算をきちんと持っている人が来ており、商談はいくつか成立しているようでした。

このように展示会は、参加人数も大幅に減りすっかりトーンダウンをしていますが、一定数はきちんとビジネスが成立して、展示会を活用されているので、少し安心したところもありました。

次に秋から冬にかけての展示会について、日本でも有名な展示会を中心に紹介します。まずはCESについてですが、ご存知の通りパナソニックやトヨタがいつも大きなブースを出店しており、近年はスタートアップ企業も多く参加する展示会です。ただ、こちらは残念ながら2021年はデジタルでの開催という発表がされました。また、22年についても主催者がすでにアナウンスしており、一応ラスベガスでの現地開催と、デジタルと両方のハイブリッドで実施するという情報が出ております。

ニューヨークナウというニューヨークで開催されるギフト系の展示会ですけれども、こちらは先日デジタルで開催され、次回は現地とデジタルのハイブリッドでの開催予定です。オーガニック系の化粧品や食品の展示会であるナチュラルプロダクトエキスポ、食品系の展示会であるインターフォンシーフードショーは現地で開催となっております。ただ、今後コロナの感染状況次第では、状況は二転三転することも想定しておくべきです。

その他、弊社にお問い合わせがあったものをご紹介します。ワールドオブコンプリートは、建築系の大きな展示会、スーパーズーはペット系、サプライサイドウエストはその他食品の素材系のなどを中心に取り扱った展示会です。これらは全て現地開催予定となっております。

このように展示会全体としては、希望的観測も含まれていますが、万が一に備えてオンライン開催も準備もしつつ、現地開催の場合も工夫してやりくりしていくことで、通常に戻っていくであろうというのが今の見立てです。

とは言っても日本から来るとなると、アメリカは飛行時間も長く遠い上、感染者もこれだけ多いとまだまだ厳しいと思います。そこで今日は一つだけキーワードを挙げさせ頂きました。

そのキーワードは「TeamUP」です。これは先程お話し頂いた加藤様のパートナーの話とも重なってきます。やはりデジタル展示会に出店したり、一時的に現地に渡航したりしても、近い距離でのフォローアップがないと販路開拓を継続したり、再注文を取ったりすることのハードルは高いです。

また、アメリカ大統領選挙も来月に控えていますが、今は駐在員の就労ビザの発行も停止しているため、現地法人を立ち上げる事は非常に厳しい状況です。そのため、「TeamUP」というキーワードで表現されるように、ディストリビュータ(代理店)やセールスレップ(営業代行)等を活用してハイブリッドでの販路開拓を提案しております。

ただ、そうは言ってもディストリビューターや営業代行をどのように見つけるのか、といった点や展示会の相場感もなかなか分からないと思います。それらの点については、弊社に知見がありますので、是非ともお声掛けを頂ければと思います。

海外展開の原則。それぞれの地域に応じた対応が大事になる。(お話し:木村氏)

本日は海外展開の原則というテーマで、3つポイントと具体例をお話させて頂きます。

ポイント1つ目としては、ニーズの確認です。お一人目の加藤様もお仰っていましたが、現地にニーズがないものを、日本からそのまま持ち込んでも、なかなか売れない時代になっています。

本来なら韓国や中国の企業のようにマーケットイン現地で何が求められているのか、現地の人の生活様式が何か見極めた上で商品開発をするのが王道です。しかし、残念ながら日本企業の多くはまだプロダクトアウトの考え方が大半ですね。

そして、ポイント2つ目はニーズを確認した上での、商品やサービスの現地化あるいはローカライゼーションです。確かに、日本の商品やサービスをそのまま持ち込んで売れるに越した事はありません。しかし、文化や価値観も違う異国の地ですから、現地の市況や好まれている色やデザイン、さらには現地特有の事情などの要素を考慮する必要があります。

最後のポイントは、相手に購入してもらうための提案です。お酒にしても風呂敷にしても、商品の説明だけではなくて、その商品に関連する文化を把握し、使い方を提案することに手を抜いたら絶対売れません。

ここで、家電において、現地ニーズに合った要素を加え、販売を成功させた事例を2つご紹介します。1つ目は、サムスンがインドで販売する鍵付き冷蔵庫。売れる理由はお察しの通り、盗難対策のためです。まず日本では無い発想ですよね。2つ目は、シャープがインドネシアで販売する洗濯板付き洗濯機。日本では、ただ洗濯機を回すだけで良いのではと思われますが、インドネシアの女性は汚れのひどいところは、洗濯板で洗うという習慣があるらしく、その点に目をつけてこの商品が開発されるに至ったそうです。

また、食品業界においては、マレーシアの加工食品の企業様の進出のお手伝いをしたときに、現地のハイパーマーケット100店ぐらいをマレーシアで展開する社長さんから、こう言われました。日本製の商品は確かに素晴らしいけれども、例えば黒豆のお菓子であれば、台湾製の商品は賞味期限が2年間に対して、日本製は半年で、マレーシア全土100店舗に流通させるのに、半年では売り切れない。もっと長くしてもらわないと取り扱い出来ない、と。このように食品業界では、見た目や包装やデザイン、カラーだけではなくて、そういった賞味期限や消費期限、さらにはパッケージ等を現地のニーズに最適化する、という事は重要なポイントです。

こういった食品業界でうまくいった例としては、味の素ですね。日本では味の素っていうと結構大きめの白い透明な袋に大量に入っていて、長く使えるようになっていますが、まだまだそういう旨味文化が海外では根付きません。そのため、東南アジアや中東では、10円や20円で買えるように1日1食分の味の素が切り売りされています。そのような形式で味の素文化を広めることから取り組んでいるそうです。

また、当然その国の所得水準も現地化に関係していると思います。例えば、サービス提供においては、ルネッサンスさんという、両国に本社のある会社がベトナムでスイミングスクールを展開しています。日本だと月謝制ですけれども、ベトナムの子供たちはウィークリーでお試し参加してもらえるような工夫をしているそうです。

特にベトナムに目をつけたのは、水難事故防止が国策に挙げられているにも関わらず、小学校を見に行くと、プールではしゃいでいる子供達をプールサイドからおじさんが棒でつついて教えているというのが実情とのことで。そのような状況を見て、ベトナムでの展開にGo サインを出したそうです。

とはいえ、何でも変えていい訳ではありません。吉野家の海外展開の事例を紹介します。香港の吉野家の写真ですが、日本とは違いカウンターテーブル・スピード重視ではありません。いわゆる子供連れで食べに来られるような日本の料理店で、ただ牛丼の味だけは世界中変えさせないというこだわりを持ってらっしゃいます。

以上3つのポイントと具体例を説明させて頂きました。しかし、今ご紹介したポイントをただ実行すれば売れるのかと言いますと、変化の激しい時代ですから、それだけではやっぱり駄目だと思います。

2年先3年先、会社はどうあるべきか、また5年後10年後の世界はどのように変わっているのか。テクノロジーの変化が急激で先の見通しにくい時代の中で、部下や社員の方、パートナーの方とのお話も、こういう未来を見据えたお話をじっくりして頂き、その上で本日の内容を取り組んで頂ければと思います。

 

執筆:福田 友亮 / 編集:若松 現

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