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【#コロナに負けるな】アジア・欧米諸国のコロナ対応と現地日本人起業家たちの対応・展望

WAOJE TokyoWAOJE Tokyo_イベント最新ストーリー

変化の多いポストコロナの中で
それぞれのニューノーマルを創出する

各国で異なる多様な環境
対応に迫られた日本人起業家

主催:WAOJE Tokyo

菱沼貿易株式会社

代表取締役

菱沼 一郎 / Ichiro Hishinuma

 

Living At Ease Co.,Ltd.

Managing Director

上野 圭司 / Keiji Ueno

 

Pointblank Promotions Ltd

Founder & CEO

クラウリー 利恵 / Rie Crowley

 

Interacthub GmbH

Founder & CEO

矢野 圭一郎 / Keiichiro Yano

 

株式会社RESOBOX

代表取締役

池澤 崇 / Takashi Ikezawa

 

イントロダクション

7月15日、シンガポール、バンコク、ロンドン、ベルリン、ニューヨークで活躍する5名のパネルディスカッションがWAOJE Tokyo(*1)により開催されました。それぞれの国の中で、どのようなコロナ対応がなされ、そして登壇者の方々がそれぞれどのような展望をなさっているのか、インタビューしました。

*1 一般社団法人WAOJEとは、海外を拠点に活躍する日本人起業家のネットワーク。その東京支部であるWAOJE Tokyoが、今回のオンラインイベントを主催した。

シンガポールのコロナ発生時の状況や、御社の対応・今後の展望を教えてください。(お話し:菱沼 一郎氏)

シンガポール政府のコロナへの対応は出だしが早く、流行下ではかなり厳しい施策が行われました。

1月下旬の段階で政府はマルチタスクフォースを設置し、3月末には外国人短期旅行者の受け入れを停止。

4月上旬にはサーキット・ブレーカーという自粛期間を開始ました。病院やスーパーといったエッセンシャルワーク以外はすべて職場閉鎖され、外出も買い物以外はすべて禁止といった形でした。

これの規制が相当厳しく、期間中に屋外で集まって飲んでいた外国人が国外永久追放となり、さらに別居のカップルが相手の家に行っただけでも5000ドルの罰金といったレベル。

現在サーキット・ブレーカーは解除され、飲食店や学校も再開し、ここまでの厳しい規制は行われてはいませんが、国による国民の行動の監視は続いています。

シンガポールは全国民が国家のデータベース上で管理されています。国民は店舗に入った際など、IDやアプリを通してそのデータベース上に足跡を記録されているのです。

ただ、このようなデータベースによる管理方法は監視だけに使用されているわけではなく、様々な支援に使われています。

例えば助成金の場合、月給4600ドルを上限に、自分の年収に対応したお給料が申請なしで9カ月の間、自分の口座に自動で振り込まれるようになっています。

このような支援は充実していましたね。他には、オフィスや店舗といった商業施設に関して、出費の負担を減らす施策がなされました。政府はこのような支援に7兆2000億円、GDPの19.2%を導入しました。

ただ、そんなシンガポールですが、やはり経済的ダメージは大きいですね。第一四半期のGDP成長率はマイナス4.7%で、通年では建国以来最悪の成長率になると見込まれています。

弊社もこのような経済状況・社会状況の下で変化を余儀なくされました。リモートになった分、顧客対応もオンライン前提なので効率は上がった一方、新規の案件は停滞し、欧州方面でのダメージが大きかったです。

今までの業務を全てデジタル化し、販売開拓やブランディングもすべてオンライン上で行っています。

さらに、国内の活動だけでは難しいと判断した日本企業や自治体の問い合わせは増えてきました。そこから日本、シンガポール、ロンドンの3ヵ国間を密につないだサービスの構築を目指しています。

※菱沼 一郎氏提供

バンコクのコロナ発生時の状況や、御社の対応・今後の展望を教えてください。(お話し:上野 圭司氏)

3月中旬ごろは感染者が一気に増えて、すぐに1000人ぐらいまでに至ってしまいました。そこで、3月28日に非常事態宣言が発生されると、かなり厳格な対策がなされましたね。その効果はすぐに見られ、4月中旬には横ばいになり、増加傾向は落ち着きを見せました。

5月には徐々に規制も緩和されてゆき、6月には最後まで規制されていたバーなどの店舗が再開され、ロックダウンが終了。

このような経緯から、バンコクはコロナ対策がかなりうまくいっていると思います。現在でも市中感染は50日間連続で出ておらず、死者も58人のまま停滞しています。(7月15日現在)

具体的な施策としましては、ロックダウン中は外出禁止政策や店舗閉鎖の要請がかかりました。さらに、鉄道改札のモニターでの検温や、シンガポールのような、アプリによる入店時のチェックインの義務化も行われ、この二つは現在でも続いています。

経済施策の面では、社会保険による現金3万円の現金支給が行われました。日本やシンガポールと比べるとはるかに額が小さいですが、タイの場合は田舎でなんとか食いつないでいけるぐらいの額です。これにより、会社は人件費を削減することができました。

家賃の値下げなども行われましたが、会社への直接的補償はなく、結構な会社や店がつぶれてしまいましたね。オープン後も客がいない中で人件費を支払う必要があり、今後さらにつぶれる会社が出てきそうです。

弊社はマッサージ関連のサービスを提供していて、主に観光客が相手でした。しかし、観光客はいない上に、地元の人も濃厚接触ということでなかなか寄り付かず、厳しい現状が続いています。

そんな中で、去年から布製品の事業を始めており、ハーブの肩パットなどを作っていました。そちらの事業に注力し、布マスクの販売を行ったところ、現在でもよい売り上げをあげていますね。

入国に関しては最近一部で解禁されましたが、ワーク・パーミットを持っている人限定で、その審査がかなり厳しいです。観光客の受け入れも9月以降、といった感じになりそうです。

タイではコロナ禍でリモートワークが浸透しましたが、以前の形態に戻そうとする動きが見られます。本来が生産性を重視するような国ではないからですね。

観光業がGDPの多くを占めていますので、今回のコロナ禍はかなり厳しいのが現状です。他の東南アジア諸国はGDPの回復傾向が予想されていますが、タイは依然厳しい状況が続くでしょう。

※上野 圭司氏提供

ロンドンのコロナ発生時の状況や、御社の対応・今後の展望を教えてください。(お話し:クラウリー 利恵氏)

ロンドンでは3月23日に、不可欠な買い物、一日一度の運動、エッセンシャルワーカーを除く外出禁止を、ジョンソン大統領がテレビ演説で表明しました。

そこからしばらく都市封鎖が続いたのですが、6月1日に学校が再開されたことをきっかけに、徐々に規制が緩和されていきました。

特に、7月4日にパブや映画館といった店舗が再開になった際はすごかったですね。人が集まりまくって、皆SNSに写真をあげていて。それだけ規制緩和を待ち望んでいたのでしょうけど、その場ではコロナ感染のことを皆忘れている感じでしたね。

センター街はまだまだ人数制限をしているような店が多く、人は少ないのですが、徐々に買い物をする人は戻ってきています。また、センター街以外でも、カムデンやハックニ―などのローカルな人向けのマーケットでも活気がもどりつつあります。

ただ、規制下でも集会をやっている人は見られました。私がサイクリングをしているとき、川沿いでバイオリンの音や楽しそうな声が聞こえてくるんです。気になって見に行ったらビールと持ち帰り用のピザで飲んでいる人がいて…ロンドンの死者が世界的に見ても多かった原因の一つだと思っています。

そんなロンドンですが、6月の規制緩和後も感染対策は進めています。動物園や礼拝所の再開と同時に、公共交通機関でのマスク着用を義務付けられました。それまではマスクをしている人は少なかったのですが、ここで大半の人が着用するようになりましたね。

仕事への影響といいますと、他の方のように無駄な出費や時間が減りました。また、日本企業でロンドンに会社を立てたい、オンラインで海外に商品やサービスを売りたいという問い合わせが増えています。

日本の国内需要や観光客のみを相手にしているのは厳しくなってきたので、海外進出を考え始めた企業が多いといった印象を受けます。

それゆえ、私は現地の感覚や、日本との違いを伝えられるようなサービスが重要視されてくると思っています。それを生かしながら、現地企業と日本企業をつなげながら、ローカルに根付いたサービスを提供したいです。

※クラウリ―理恵氏提供

ベルリンのコロナ発生時の状況や、御社の対応・今後の展望を教えてください。(お話し:矢野 圭一郎氏)

ドイツを含んだ中央ヨーロッパのコロナに対する施策は、アジアと比べて放任主義である、というのが特徴だと思います。

アジアはコロナの施策に、IT技術などテクノロジーを使って抑え込む傾向があります。一方で、ドイツではそれはプライバシーにかかわる問題なので実施せず、国は干渉しないのですべて自分で行えという形でやっています。

そんな感じなので街中や飲食店でマスクをする人は少ないのですが、電車の中やスーパー、ショッピングモールといったところではみなマスクをしており、各々が自己管理しています。

感染者数はというと、一番ひどい時では世界で5位までになってしまったのですが、最近では16位まで低下していて。このような放任主義の中では素晴らしいことではないのかな、と考えています。

EUの航空事情に関して、EU外に出るヘルシンキのヴァンダ―空港といったハブ空港なんかは、普段人がごった返していますが、今はガラガラですね。

一方、EU内の航空網は復活し始めておりまして、ベルリンのテーゲル空港はバカンスに向かう若者や浮かれた人々が見られました。バンカーやヒースローからベルリンに至る飛行機はほぼ満員、といった状態です。

コロナ下での自分の事業に関してなんですが、SWAT Labというサービスを新規に始めました。東京・ベルリン・キエフのチームでやっていまして、世界の先端技術者を集めてオンラインでラボを開発し、データベース化して企業に提供できるサービスです。

ここで、このSWAT Labはオンラインでほぼ100%資金調達ができましたので、それに関しても少しお話しさせていただきます。

1つはKeppleというベンチャーのやっているサービスで、オンラインでVCや投資家と15分間トークできるサービスを5月に登録しました。

2つ目はサイバーエージェントのMonthly Pitchですね。私はベルリンから参加しましたが、ナイロビから参加された方もいらっしゃいました。今まで海外からは難しかった、日本国内の投資家さんにアピールするチャンス日本国内にいるかのようにできまして、非常に満足しています。

EU内でEU外の人が起業した場合、EU内のVCは国籍や人種で判断されるので、資金獲得が難しいです。そういう意味で、EUで日本の投資家やVCから資金獲得ができるのは、EUで事業を行うハードルが下がったと思っています。

最近のスタートアップは大半がフルリモート前提で進んでおり、「〇〇ベース」という考え方はなくなってきています。そのようなとらえ方が今後のスタンダートになってくるのではないかと私は考えています。

※矢野 圭一郎提供

ニューヨークのコロナ発生時の状況や、御社の対応・今後の展望を教えてください。(お話し:池澤 崇氏)

ニューヨークは3月16日にロックダウンが始まりました。死者は(7月15日)現在13万7千人といった感じで、2位のブラジルや3位のイギリスを大きく離してダントツの1位です。

志望者の増加傾向に関しても横ばいになるということはなく、7月第2週からさらに増加傾向は強くなってしまいました。東から西にかけて全土でその傾向は広がっていますね。

また、5月15日に白人警官が黒人のジョージ・フロイト氏を射殺したということで、米国中でデモの真っ最中です。デモによる破壊行動はすさまじく、ビジネスに影響しています。マンハッタンでは店舗の再開許可が出ても、3割程度の店舗しか再開していません。

失業率は5月にピークを迎え、6~7月にかけて緩やかに改善しています。ただ、コロナ前は4%弱でしたが、改善したという現在でも10%は超えています。

コロナで単純に雇用数が減ったというのもありますが、他の原因としては失業保険ですね。コロナ下では毎週1100ドルほど支払われており、下手に働くより収入がいいということで、労働参加率が低下しています。

政府はこのコロナ下基準での失業保険を7月には終了しようとしており、それによって統計上では失業率は改善するかもしれません。しかし、客は来ないのでビジネスとしては進まないという現状は残ります。

こんな中でも意外なことにダウ平均は安定しています。GAFAMなどのITジャイアントがコロナをビジネスチャンスとしているからですね。しかし、小売業、特に百貨店は大手も倒産しており、相当のダメージを負っています。

自社では3つの事業を行っており、日本文化を紹介するクラスやイベント、日本食レストラン、日本企業の海外進出支援を行っています。

正直私は以前のような状況に戻るとは思っておらず、変化を持続する方向へ進んでいます。

クラスやイベントはオンラインで行うようにしました。すると、以前は店舗のあるニューヨーク周辺の方しかお越しにならなかったのが、他の州やフランスから来るように。そして、レストランはデリバリーへ変更しました。

海外支援事業に関しては、日本のメーカー向けにECサイトを開放しました。さらに、日本のメーカーとアメリカのバイア―をZoomで繋ぎ、そこで商品紹介を行っていただいています。

ニューヨークのクライアントと話していて感じるのは、「以前のように戻る」という考えはもう古いものであるということですね。「ニューノーマル」というのは経営者個々人がどうなるかを考え、行動することではないでしょうか。

※池澤 崇氏提供

執筆・編集/若松現

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