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ストーリーイベント

インフルエンサーマーケティングの 過去、現在、そして未来

WAOJE Tokyo最新ストーリー

根強い「ファン」を味方に
新時代のマーケティングを創造する

顧客開拓の時代から
顧客の持続性の時代へ

主催:WAOJE Tokyo

C Channel株式会社
代表取締役 CEO
森川 亮 / Akira Morikawa

 

イントロダクション

6月17日、今年、TOKYO PRO Marketに上場した、C Channel株式会社代表である森川亮社長のパネルディスカッションがWAOJE Tokyo(*1)により開催されました。LINE 株式会社の社長として活躍した後、2015年の創業から5年が経過。これまでの実績、現在取り組んでいること、そして今後の展望について様さまざま経験を踏まえてお話ししていただきました。

*1 一般社団法人WAOJEとは、海外を拠点に活躍する日本人起業家のネットワーク。その東京支部であるWAOJE Tokyoが、今回のオンラインイベントを主催した。
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最初に立ち上げたメディアであるC CHANNELついて教えてください

C CHANNELは「ファッション雑誌は動画に置き換わる」というコンセプトのもと、セルフィー動画を撮って、自分で編集し投稿するという若い女性向けの動画メディアです。現在、C CHANNELの展開する動画には、自社の提供する月500本以上の様々なジャンルの動画と、クリッパーと呼ばれるインフルエンサーの方々が撮った動画があります。

事業を立ち上げた2015年当時、Instagramがまだ動画に対応しておらず、個人が動画を撮るということは恥ずかしいという意識がありました。そこで、当時珍しかった、アプリ内で動画編集までできるという機能をC CHANNELのアプリに付けたことで世間の注目を浴び、ユーザーのスマホで動画を撮影することへの意識を変えていきました。

そして、現在はC CHANNELのアプリのユーザーや、SNS上のC CHANNEL公式アカウントのフォロワーを加算すると、国内外3,850万以上のフォロワー数を抱える、国内最大規模の女性向けメディアとなっています。

このようなインフルエンサーの方々の力と、若い女性に対する圧倒的なリーチ力によって、さまざまなブランドの商品紹介といった広告システムを運営しています。

さらに、動画や広告だけではなく、EC事業としてインフルエンサーの方々と連携し、D2Cブランドの服のプロデュースもおこなっています。元Popteen専属モデルで人気Youtuberのまえのんさんと共同でN WITHというブランドや、中国版のインフルエンサーであるKOLの方々による韓国ファッションのISN’T SHEというセレクトショップを立ち上げました。
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※C Channel提供

C CHANNEL以外のメディアの展開状況はいかがですか?

C CHANNELは若い女性向けのサービスですが、やはり大人になるにつれてそこから卒業する方々も出てきます。そこで、mama+(ママタス)というメディアを2年半ほど前にスタートしました。日本の奥様方はさまざまな課題を抱えていらっしゃるので、その解決を動画でおこなうといったサービスですね。コンテンツは料理や育児、DIYなど多岐にわたります。

こちらのサービスでもインフルエンサー展開をしていますが、非常に有名な家政婦の方々や医師、保育士等といった方を起用し、より奥様方に向いた形にしています。そしてC CHANNEL同様にEC展開も行っており、こちらのECでは奥様向けのバックなどを販売しています。

また、インターネット上の動画からスターが生まれるだろうという考えのもと、別会社のmystaというサービスに出資し、ともにサービスを展開しています。テレビ出演者に関するオーディション、雑誌のモデルになるオーディションなどを開催し、タレントや一般の方に応募してもらい、ユーザーの方に課金などをおこなうことで評価してもらうというサービスです。

従来のオーディションであると、選ばれたのちに活動をして人気を獲得するというのが一般的でした。しかし、このオーディションは選ばれる段階で人気が必要ですので、選ばれたら即座に楽曲やグッズの販売に踏み切れる、ユニークな試みです。

以上のように、人そのものがメディアになるという考えのもと、動画上で活躍できるような方々を育成してきました。人を中心として、広告やEC事業、アプリの課金事業といったインターネットのさまざまなビジネスモデルを展開する、ということを5年間実行していました。
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※C Channel提供

現在、新しい取り組みとしてどのようなことをおこなっていますか?

現在3点ほどを新たな取り組みとして展開しています。

1点目は、C Channelに対するソフトバンクグループさんとの連携において、Yahooさんと新たな事業を始めています。SNSに強いC Channelと、ブラウザやアプリに強いYahooさんとで共同広告配信をすることによって、若い人に対し、広いリーチの獲得やターゲティングができるコンテンツを製作しています。

2点目は、今流行しているインタラクティブ動画の展開をおこなっています。インタラクティブ動画とは視聴者が動画を見ている間に、動画上に埋め込まれた説明文をチェックできたり、選んだ選択肢によって動画の内容が分岐したりするなど、視聴者に能動的な行動を促す仕掛けがされた動画です。

インタラクティブ動画は他の動画と比べて、視聴者に最後まで動画を見てもらえる可能性が非常に高くなります。さらに、ECと組み合わせることによってコンバージョンが非常に高くなることが海外企業で実証されています。今後5Gとなっていく中で、動画コマースでよく使われる技術となってくると考えており、動画をECと強く連携させるべく精力的に取り組んでいます。

3点目に、コロナによりなかなかオフラインのイベントができない中、オンラインの商品発表会をスタートしました。オンラインのイベントで商品紹介をしながら、観客としてインフルエンサーの方々を呼び込み、その様子をSNSで配信してもらうという形態をとっています。最近はこのような説明会をライブ配信したいという需要も出てきており、さまざまな形で動画が当たり前の時代になってきたと考えています。
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これからのマーケティングはどのようになっていくと思われますか?

これから日本をはじめとした、経済成長の進んだ国の人口は減っていきます。ですので、今後大事になってくるのは、今までの顧客獲得の意識ではなく、いかにエンゲージメントを高め、長期のファンを維持し続けるかという意識です。今まで、インフルエンサーやメディアは、視聴者の中で行動を起こした人数、その結果購買した人数というのが重要視され、そこが広告価格決定の基準となっていました。

しかし、今後は視聴者に見てもらうだけではなく、視聴者の心をどれほど動かしたか、ということが重要になってきます。欧米ではすでにこの考えが浸透し、価格決定の基準がエンゲージメント単価、すなわち人の心を動かすのにいくらかかったのか、という形をとるようになってきています。

そのプラットフォームはもはや雑誌やテレビではなく、SNSになっています。ここでの欧米の先進的なマーケティング会社と日本の会社の大きな違いは、誰が会社のSNSを動かすかということです。

日本の企業は主にSNSを広報担当の人が動かしており、内容が商品のプレスリリース的なもので、アカウントに人間的な温かみが感じられず、結局フォロワーも少ないという形になっています。一方、欧米の方では、マーケティング担当がSNSを動かしており、ユーザーとコミュニケーションを取り、ファンクラブのようなものを形成しています。

5Gの時代が迫ってくる中、我々は動画やインフルエンサーを活用しながら、その新たな時代でいかにファンとともにマーケティングをするかに取り組んでいます。
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※C Channel提供

今後の取り組みについて、どのように考えていますか?

先程から言っているようなマーケットインの発想の中で、ファンの期待に応えられるような商品の生産が重要になってきます。我々はもともとメディアを運営していたので、メディアで商品を認知させ、ユーザーに商品を買ってもらうという考えの下で商品展開をしてきました。

ですが、今後はファンマーケティングにシフトしようと考えていまして、3,850万人のユーザーの中から、さまざまな商品のファンの方々を集めようと考えています。そして、ファンの方々の意向を聞いて、商品開発をおこなうと同時に、ファンの方自らで商品開発をおこなう環境を整えようと考えています。

その後、そこで得られたオンライン・オフライン含めたニーズに関するデータを集め、次のマーケティングに生かしていくというシステムを構築していきます。

現在、それに向けて「ブランドとファンを結びつけるプラットフォームの形成」というポリシーの下で、Lemon Squareというサービスを開始しました。

今までのインフルエンサーマーケティングは、企業がインフルエンサーにお金を渡したうえで商品を紹介しているので、視聴者にあまりよい印象を与えませんでした。

しかし、このサービスでは商品紹介者となるインフルエンサーはあくまでお金をもらっていないファンであり、それを企業が応援するという形式をとります。これにより、視聴者は商品に親近感をもち、インフルエンサーの本気で商品を愛する気持ちが通じることで、新たなファンを創造していくことになります。

ここでのインフルエンサーは基本的に有名ではない方で、今までのインフルエンサーと比較すると家族や友人などの相手一人に対するエンゲージメントがとても高いことが言えます。それは今までのインフルエンサーは有名なために下手な発言を慎むあまり、自分の思った表現をできない一方で、そのような人たちは逆に自由な表現を出来るからです。

そのようにして、日本人全員をこのような形態のインフルエンサーにしてゆき、新たなマーケティングの形を今後は創造していきたいと考えています。
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※C Channel提供

(番外編)TOKYO Pro Market上場の背景についてお話しください。

もともとはマザーズへの上場を考えていました。数年前までマザーズは赤字でも上場でき、ベンチャーとして成長して多少損失を出しながらでも、マザーズで資金調達をしながら世界を目指す、というのが一般的でした。

しかし、ここ数年で黒字でないと上場は厳しいという流れになり、C Channelも黒字化へ舵を切ったのですが、なかなか短期的に黒字にはなりませんでした。

ですが、やはり上場するメリットは大きいので、一旦TOKYO Pro Marketに上場した後、マザーズを目指すことにしました。

上場することによって、採用や営業の際、信頼性の箔がつくので有利になります。また、資金調達において、TOKYO Pro Marketは現在、海外の大きなファンドに注目されており、今までより多くの資金を調達できる見込みがあります。

そのような海外ファンドの動きもあり、東証さんの方でもTOKYO Pro Marketを応援したいという動きがあります。多くのベンチャーが上場していくと思われる一方で、審査が厳しくなる可能性があるので、今のうちに上場してその後のさらなる市場への上場を目指すことを、グローバル展開を目指すベンチャーの皆さんにはお勧めします。
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執筆・編集/若松現、塚田真悠子

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