
真面目におもしろいことをしよう!企業のビジネスが輝くような“世界観(ストーリー)”を世に展開し、顧客とのコミュニケーションを力強く後押しする
スタートアップ企業創業者の視点で紐解く
コロナによって、会社の形態はどのように変わってきたのか
企業のこれから
主催:LISTENx KGF online
EDGEof
共同代表
小田嶋 Alex 太輔 / Alex Odajima
KVART Inc.
最高執行責任者
田山 貴教 / Takanori Tayama
3回目となるListen×KGF online主催のイベント。コロナウイルスで受けた影響や課題を、今回はスタートアップ業界から、グローバルに活動されている方々に伺いました。
EDGEofは、新しい事業を起こしていくプロフェッショナルの集団がクリエイティブでまったく新しい事業を、ゼロから作っていく会社です。
共同創業者のメンバーは、アーティスティックなクリエイティブゲームのプロデュース、イベントの空間プロデュース、バンドのプロデュースなど、クリエイティブなもののプロデュースに携わってきた人たちばかりです。
新規事業の構想が出ると、それに共同代表6人がそれぞれの得意分野を活かしたり、分野に沿って明るい人をたずねたりして、新規事業を立ち上げていきます。
当初は、クリエイティブな人たちは沢山いるのに、接点がないという勿体無い状態でした。そこで、様々な分野におけるネットワークをどう広げていくかを考え、自分たちで全ての分野を補えるようにするのではなく、各分野第一人者の人たちとのネットワークを作っていくことにしました。そうすれば、イノベーションを求める人と、それができる人をマッチングさせてより多く、スピーディーに物事を動かしていけます。
こうして、様々な分野におけるネットワークをどう広げていくかが、新規事業を芽吹かせる際の課題となりました。
課題に向き合う中で、自分たちが各分野に明るい人のところへ出向くより、自然と人が集まる環境を作ろうと思いつきました。みんなが足を運びたくなるような、また、一度訪れた人が友達を連れて再び訪れたくなるような魅力があれば、自然発生的に人の輪が広がっていくはずです。そこで、自社ビルにをつくりました。
イベントスペースを作ったことにより、世界中からイベントやワークショップに参加される方々がどんどん集まり、会社のイベントに2年間で通算2万人以上の人が訪れるまでになりました。
こうして、自社ビルは参加してくださる方々の交流ネットワークを広げるために大いに活用されたり、新規事業を立ち上げたい人や団体に、自社が紹介することができる人や分野のネットワークの範囲が一気に広がったりしていきました。
事業立ち上げの流れのイメージとしては、プロジェクトのメンバーを、上記のように自社のイベントなどで得たネットワークの中からそれぞれ探し、チームを作り、1つのものを作り上げていきます。
立ち上げの例として、自動運転の自動車業界などがあります。自動運転がなされている車の中では、運転する、という楽しみはありません。その代わり、その動く箱の中でいかに楽しめるかを考えていきます。様々な分野の方々を集めて、内装や音楽、他車との通信など、アイデアを出し合っていき、どうすれば自動運転の自動車が人々に浸透していくか考え、構想を練り、実行に移していくのです。
こうして事業を続けていましたが、コロナウイルスが世界中に広まったため、人が集まることはしばらくできない状態となり、ビルを手放すことにしました。これからはまた新しい形でネットワークを広げ、つなげていこうと考えています。
KVART.Incでは、クリエイターのネットワークをインドネシアやタイなどアジアに築きました。はじめに2千人くらいのネットワークを作り、友達になり、ビジネスへとつなげて行きました。海外クリエイターを探し、取材し、本にしていく、という流れでネットワークを広げていこうとしてのですが、この方法には厳しさを感じていました。。
その解決策は、シンガポールのイラストレーターの元に赴いた事がきっかけで見つかりました。シンガポールでたまたま紹介していていただいた方が、シンガポールのクリエイティブ界の顔となる人であり、そこから約30人のクリエイターと一気に出会うことができたのです。
そして、日本で開催したイベントで、今まで出会ってきたクリエイターに集まっていただき、仲を深め、ビジネスへとつなげていけるようにできたのが約1年半前。
ようやく事業として本格的に動き出そうとしたところでコロナウイルスの波が来ましたが、大きなダメージは受けていません。
むしろ物理的に海外に行けず、オンラインが普通になったことがプラスになり、互いにやっていけることをやって行こうという前向きな姿勢です。
実際に直接会って話し合い、信頼関係を築き上げていく方法ももちろん良いのですが、オンラインならではの良さもあると思います。現在はオンラインコミュニティを別の形で作っていこうとしているところです。
例として、コロナの影響で海外に行けない業者さんの、国を越えたブランディングやマーケティングを請け負っています。他にも人材のコーディネートや、ネットワークを活かした不動産との企画協力などもしています。
また、オンライン講座も新たな試みです。ブランディングやマーケティングの講座を開き、今まで広げてきたクリエイターの輪で繋がった人に講師を頼みます。講師と受講者のみならず、参加者同士も繋がることが可能で、さらにネットワークを広げられます。改善点もまだまだありますが、オンラインならではの新しい試みを実践中です。
自社のビルはなくなりましたが、「新しい事業を1から作っていく」という仕事の本質はあまり変わっていません。大きなダメージも今の所受けていません。
そのため、コロナウイルスで生じた課題解決に向かうというよりは、新たなオンラインでの試みを進めています。6月ごろからオーストリア、ペルー、ドイツなど、日本のみならず、海外向けにスタートアップオンラインイベントを開こうと考えています。
また、この状況で、更にチャンスが訪れています。
他国が本社の日本支社を代わりに運営や、力をつけてきた海外の会社から日本支社の立ち上げを任せていただくこともありました。このようなお仕事はビルがなくても出来ますし、動きの自由度は上がっています。
しかし、実際に人と会うことの重要性はむしろ増えている気がします。信頼できる人同士で会って話す、ということが貴重になっているからこそ、人と会う場所はこれからとても大事になってくるでしょう。
現在関わっている社団法人の、環境問題に関する試みです。この社団法人は、世界各国次世代リーダーの、グローバルネットワークを作ることを目指しています。
例えばナイジェリアでは、夜通し雨がふるとゴミだらけという酷さです。そこら中にゴミが捨てられてしまっています。それに加え、清掃業界では、従業員数の水増し報告や、不正が横行しています。このような現状があるにもかかわらず、政府のきちんとした対策行われないため、民間でこの問題に立ち向かっていくしかない状況です。
そこで会社のネットワークから、ラオスの自然や社会に配慮された環境対策をナイジェリアでも活用しよう、という試みが行われようとしています。ラオスから日本、日本からナイジェリアへとリモートで繋げ、技術を伝えていくのです。
このように、技術やノウハウのオペレーションを現地で、投資やプロダクトを海外からリモートで、という形で、オンラインならではの様々な取り組みにチャレンジしていきたいと思います。
執筆・編集/伊野紗里奈、塚田真悠子、植田沙也加
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フリーランスを活用する企業のリアルな声を、事業開発に活かす新しい営業職
2年間で4つの新規事業を担当。「ゼロから創る」へのチャレンジを続ける
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