クリニック施設の開業のワンストップ支援で地域医療の充実と空きビル問題の解消に貢献
株式会社Le・Reve 代表取締役 増永 充浩

株式会社Le・Reve

増永 充浩Atsuhiro Masunaga

代表取締役

2016.04.12

内装工事を確実に受注するためのビジネスモデル

「Le・Reve」は、店舗の内装業全般を行う大阪の工務店です。当社では、店舗の内装工事だけでなく、融資サポート、物件紹介、税理士や社会労務士など、業種に合わせた専門士業の紹介など、開業のためのすべてに関わるサービス「店舗施工PRO」を提供しています。料金体系としては、いただくのは内装工事のみで、その他に関しては、付随サービスの一環として行っています。

「店舗施工PRO」を開始したきっかけは、内装工事を確実に受注するためでした。デザイン性を強みにしている建築事務所と違って、内装業は価格だけを見られがちです。仕上がりの品質には差が出にくいため、価格が最重要視されてしまうのです。そのため、見積もりを送らせていただいても、そのまま連絡がこないこともよくありました。

加えて大阪という土地柄の問題もあります。私は大阪・道頓堀の出身なのですが、やはり何においても大阪は安さありきの地域です。以前、全国展開されているフランチャイズの店舗の工事に携わったところ、「価格は安いのに、品質は高い。なんていい工務店なんだ」と驚かれたことがあります。全国的にみても、大阪が最も単価が安いということの証左でしょう。

そうした中で、価格競争に陥らずに受注を増やすためにはどうしたらよいのだろうと考えた結果、融資サポートや物件の紹介から内装、アフターサービスまでを一貫して行うビジネスモデルをつくるに至りました。それが当社の「店舗施工PRO」です。

依頼主からしてみれば、内装工事はあくまで開店へ至るフローの一つでしかなく、そこで3社、4社の見積もりをとってから発注となると、なかなか成約率が少ないのが現状です。そこを逆手にとり、店舗を開業したい方に対して、物件を探すという最初の段階からワンストップでサポートしていけるのが、当社の強みといえるでしょう。

 

実績年数の壁を打破する、ベンチャーならではの集客法

もう一つ、当社の特徴としてあげられるのは、工務店には珍しく、ウェブサイトから集客を行っていることです。現在は、約半数ほどのお客さまがインターネット経由で当社を利用しています。

私は、ちょうどリーマンショックがあった2008年に就職し、社会人1年目となった年代です。もともと内装に興味があったというより、独立心が先だったため、用具さえそろえれば開業できる清掃業での丁稚奉公を始め、清掃のついでに簡単な工事も受けるようになった経緯で、内装工事業として独立しました。ノウハウも経験もお金も人も何もない状態からスタートしたのです。こうした状況の中で自分の仕事を確立していくには、人とのつながりが最も大切でした。何の人脈もなかったときに、より多くの方、異業種の方とも交流させていただく手段として活用したのが、ソーシャルネットワークです。そのおかげでIT業界で独立している方とも出会いがあり、アドバイスを受けながらインターネットでの集客を始めました。これが、まだ実績のない私の会社にはうってつけの方法だったのです。

というのも、建設業や工務店は古い業界で、中心となる年齢層が高く、価格に次いで実績年数を問われがちです。やはり、「ずっとお付き合いしている業者さんがいい」というお客さまは多く、当社のようなベンチャー企業には、実績、在籍人数、ノウハウなど、努力や能力では乗り越えられない年数の壁があるのです。単純な営業活動では、何年たっても長年のノウハウや実績があるところには勝てません。一方で、受注スタイルが固定化されており、年齢層も高いことから、インターネットを集客に活用している工務店はごくわずか。インターネット上に限れば、競争相手がいないも同然というわけです。「店舗施工PRO」という独自のサービスとも相まって、実績年数という障壁を打破することができました。


書籍「空室が日本を救う!イノベーティブ企業22社からの提言 」から掲載】


Profile

2010年に開設した店舗の内装工事全般を行う工務店です。内装の提案から開店後の修理・増築まで、内装工事に関するあらゆるサポートや開業後のアフターフォローを一貫して行う「店舗施工PRO」を実施。施工例として、居酒屋、レストラ
ン、カフェなどの飲食店から、介護施設、事務所まで幅広い実績があります。今後はクリニック施工に特化したサービスとして、「クリニック施工PRO」を展開予定。「クリニック施工PRO」では、従来の「店舗施工PRO」サービスと同じく、希望にそったおすすめの物件を紹介するほか、低価格で購入できる医療機器の情報なども提供していく予定です。

関連書籍

書籍
「空室が日本を救う!イノベーティブ企業22社からの提言」

日本社会が抱える課題の一つに空き家、空きビルなどがある。この課題解決に必要なのが発想の転換、アイデアである。人口が減少し、若者たちのワーキングスタイルが変わりつつある今、スペースの用途を単に住まいやオフィスに限定する従来型の発想では、本当の意味での課題解決には結びつかない。外国人や企業、シングルマザーなど入居困難者や介護、保育、クラウドソーシングなどといった用途で空きスペースを必要とする人が増えている現状を鑑み、自由な発想でスペースを活用していく事こそが解決の糸口となる。そして、こうした取り組みは空室問題の解決だけではなく、女性就労や子育て支援、医療、介護、インバウンドなど、一見空室とは関連性がないようにも思える様々な日本の課題を一括して解決する可能性を秘めている。そこで、本書では画期的な発想で空室問題の解決にあたる20社の実例や知見、ビジネスモデルを紹介する。

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