人間の優秀さは「誰と一緒に働くか」で変化する

コンテンツワークス株式会社

荻野 明彦Akihiko Ogino

代表取締役社長

雇われ社長からオーナーへの転身

当社はもともと、大手複写機メーカーと出版社2社の共同出資で設立された会社です。2001年の設立時、私は複写機メーカーから出向する形で代表に就任しました。

当初の事業は、絶版や品切れになった書籍・漫画のデータを集積しておき、必要な時に必要な数だけ(オンデマンド)出版するサービスでした。これは「ブックパーク」「コミックパーク」として、現在も主力事業の一つになっています。

しかし、当時は親会社がもくろんだほどには収益が上がらず、数年で撤退が検討され始めました。会社をたたんだ後は、私も親会社に戻る予定でしたが、一度経営者として会社を動かしてみたことで、大企業にはない自由や、自分で何でもやれるおもしろさを感じていました。また、当時15人ほどいた社員から「あなたは戻る場所があっていいですね」と思われるのがとてもシャクでした。

それによく考えてみると、自分が会社を引き継いでつぶれてしまうことと、親会社の業績が傾いていくことを比べた時、そのリスクに大差はないように感じました。そこで私は「ここでやらなきゃいけない」と奮起し、退職金や貯金をすべてつぎ込んで親会社から当社を買い取ったのです。

これはMBO(マネジメント・バイアウト)と言われるものですが、その親会社からMBOで独立した会社は、後にも先にも当社だけです。前例がなかったため1年半ほどかかりましたが、こうして私は真の経営者になりました。

その後、主力サービスとして打ち出したのがフォトブックの作成です。ご存じのように、デジタルカメラなどで撮影した写真を使い、簡単にオリジナル写真集やフォトアルバムを作成するサービスです。今では珍しくありませんが、当社はその先駆けとして、2004年から「Photoback」という専門サイトを運営してきました。

サービス開始当初、完成する本の形は12×12センチの一つのみでしたが、プロのデザイナーが手がけたテンプレートに写真や文字を入れるだけで、おしゃれなフォトブックが作れるという手軽さから、またたく間に人気を博しました。現在は大きさやコンセプトが異なる8種類を手がけています。たとえば、ジャーナル紙のような体裁、帯付きの文庫本サイズ、フラットな見開きで見られる製本など、出版社が発行した本や写真集と見まがうばかりのフォトブックを提供しています。

Profile

1963年、福岡県甘木市(現あさくら市)生まれ。熊本大学法学部卒業後、富士ゼロックス株式会社に就職。名古屋にて当時としては最先端のネットワーク&ワークステーションの営業を経験したのち、大規模図面管理システムの営業に従事。
34歳の時にゼロックスの幹部候補プログラムに選出され、1年間の研修の後、新規事業開発へ異動。その際に社内で行っていたオンデマンド事業を子会社化するに伴い、コンテンツワークスの設立と同時に出向。2007年にMBOを行い完全独立会社となる。
事業ビジョンは、ITと紙の垣根を外し、「想い」をもっと気軽に届けられる社会の実現、個人のビジョンは日本人の自己尊重感をあげて、世界に対して日本のステータスを上げてゆくこと。

Contact

コンテンツワークス株式会社

東京都千代田区神田神保町2-4 Daiwa 神保町ビル5F
http://www.contentsworks.co.jp/